西尾張近況

 モザイクのように細かい町村で分割されていた西尾張が、それでも今回の合併で少しは整理されてきたようですな。愛西市佐織町佐屋町立田村八開村)が67,000人、清須市清洲町、西枇杷島町、新川町)が54,000人、北名古屋市師勝町、西春町)が77,000人と規模も大きくなり、行政効率はずいぶんよくなったに違いない。1〜2万人程度の町村でも、自治体である以上、首長を置き議員を並べ一揃いの行政機関を持たなければならない。10万人以上の都市であれば、町内会の規模なのである。町内会がそれぞれ庁舎を持って職員を揃えて……と考えてごらんなさいよ。このことがいかに無駄なことかがわかるでしょ。
 未だに名古屋市の西辺にくっついているミニ自治体では、それぞれの自治体の仲が悪いのでしょうね。合併もままならず、かといって名古屋市に吸収してもらうこともかなわず、小さいままで右往左往している。
 でね、その合併問題がこじれて、大治町のボスは議会で「殺すぞ、ばかやろう」と言っちまったそうだ。まぁ休憩中にやじを飛ばしたバカ議員に応酬した言葉らしいから、どっちもどっちというところなんだろうが、これがミニ自治体の実情なのである。首長はギャンブル好きで気の短い典型的な「野心だけの威張りたがり」政治屋だった。首長がこの程度だから議員など押して知るべしである。
 こういった地域のミニボスを排除するためにも小さな自治体は合併すべきですぞ。だが、くれぐれも「南セントレア市」などというバカ市名をつけてはいけない。ああ、そう言えばあそこの町長も……だったな。
 てなことを考えていたら、大治町長と美浜町町の灰汁の強い顔が脳裏にへっついてしまった。いかん、口直しに何か美しいものを思い浮かべなければ、今日一日が台無しになってしまう。
 美しいものを探すために書庫の中を見回すが、『奪われる日本!これが日本の領土・領域だ!』『戦後未解決事件史―犯行の全貌と「真犯人X」』『快楽殺人の心理』『外国人犯罪』『迷宮入り!?未解決殺人事件の真相』『犯罪の昭和史』……うぉぉぉぉ、ますます暗くなりそうなラインナップばかりじゃー!
 そうだった。考えてみればワシャの書庫にばら色の明るい本なんかなかった。美しいものなんてないわい。
(15分経過)
 今、本を探して書庫の中を徘徊しておった。そして、ついに見つけたばい。これじゃ!
『100万人が選んだ外国映画ベスト100』表紙はオードリー・へプバーンだ。グラビアもオードリー……目が洗われるようですぞ。