シーシー

 ワシャの町の何代か前の首長さんは、たいそう豪傑でいろいろな武勇伝を残している。料亭の2階からおしっこをしただの、襖に大きく落書きをするだの、飲むとそりゃぁ豪放磊落、やりたい放題の首長さんだったそうな。
 千葉敦子著『ちょっとおかしいぞ、日本人』に「喫煙と立小便」というエッセイがある。その中に、国会議員が国会の中庭や新幹線車中(もちろんトイレではないところで)ところ構わず放尿した話が書いてあった。そうか、国、地方に関らず偉い政治家というのはところ構わず放尿するものなんだね。

「ちが〜う!」

 この国会議員も首長も同席している人間をなめているだけなのだ。そして単に酒乱というだけなのだ。
「先生、先生」
「市長、市長」
 と持ち上げられているものだから、「俺はきっと偉いんだ。何をしても許されるんだ」と誤解してしまった只のバカということでしかない。
 小学校の時に、この市長から表彰状を貰った。当時は仏壇に飾って祝ったものだが、放尿市長の賞状だったわけね、ご先祖様、ごめんなさい。