謙虚になろうよ その2

 縄文杉は7000年という歳月を生き抜いている。それは人類というよりも地球にとって大切な遺産だ。たかだか100年も生きることのない人などという生命は、縄文杉から見れば、葉虫と大差のない生物といっていい。葉虫ですぞ!葉虫!それがたまたま自己の欲求を満たさんがため、縄文杉は枯らしていいものでは絶対にない。尾瀬に棲息するミミズほども役に立っていない人間のために大切な種を荒らされていいわけはないのだ。
 例えば、縄文杉を観察することによって「もののけ姫」という名作を創りだせる宮崎駿なら、縄文杉の近くまで踏み込むことを許してもいいだろう。また司馬遼太郎はその筆力で後世の人々に現在の尾瀬のよさを伝えるということにおいて、見にゆく価値があるのではないだろうか。
 ワシャを含めてなんの価値も生み出さない野次馬が、イナゴのようにわいて大発生することで、宮崎さんや司馬さんらの活動を妨げてはいけないし、自然を破壊してはいけない。何の才能もない一般庶民は少し遠慮がちにしている方が世の中のためではないだろうか。
 もう少し雲助型日本人は謙虚になってもいいような気がするなぁ・・・