短い釣瓶では深い井戸の水はくめない

 昨日、仕事帰りに書店に寄った。別冊太陽の「司馬遼太郎」他数冊を購入、さっそく家へ帰って風呂で読む。
 ページを繰るうちに思わずバスタブで立ち上がってしまった。な・なんと司馬遼太郎の書斎の書棚が大写しになっているではないか。「おおおっ!」書棚に並べられている本のタイトルが読める読める。書棚の写真の右半分はレファレンス本が並んでいる。「諺語大辞典」、「日本類語大辞典」、「中国古典名言事典」、「日本語語源辞典」、「外来語辞典」、「漢詩名句辞典」、「漢字語源辞典」、「近世風俗事典」、「武芸流派大事典」、「図解古銃事典」などなど仏教関係、美術関係、近世史関係から聞いたこともない事典までが、司馬さんが常に執筆をされていた机から手が届くところに置かれている。これが司馬さんの博覧強記を支えていたのだなぁとあらためて感心をする。(ヘーックショイ!)
 そして書棚の左側がすごい。丁度、司馬さんの愛用した椅子の背後になるのだが、もっとも手が届く場所に徳川家康関連の書籍が配置されているのである。ざっと50冊ほどあるだろうか。絶筆となったのが「濃尾参州記」だったことを考えれば、この並びはまさに司馬さん最後の執筆の状態をそのまま保存してあると言える。「家康の族葉」、「家康の臣僚」、「徳川十五代史」などワシャの書棚にもある本が並んでいるとなぜかうれしい。
 風呂を出てから、「日本の古本屋」で司馬書棚の本を検索してみたのだが、これが高い本ばかりなのである。これは全部揃えるのには時間と金がかかりそうだ。(揃えるのかよ)
 とりあえず「家康史料集」、「徳川家康のすべて」、「家康の手紙」、「関ヶ原合戦の人間関係学」を注文した。(もう買ったのかよ)
 これで司馬遼太郎にぐっと近づいたな。(近づいてないって)
 そうだ!濃尾参州記の続きをワシャが書くのだ。(書けないって)