書棚の中のへんな本

『洗う大事典』(ピア、1,260円)
 鼻やヘソの洗い方から、ブラウス、帽子の洗い方、果ては飛行機、クルーザーまで213種類ものモノの洗い方が詳細に書いてある。ワシャは掃除とか洗濯が嫌いだけれど、読んでいて心が洗われるようだった。
チェッカーズ』(新潮社1,365円)
 元チェッカーズ高杢禎彦が書いた暴露本。この内容に激怒したフミヤは高杢と絶縁状態となる。クロベイの葬儀でごたごたがあったことは記憶に新しい。その時におお慌てで探しまわって買った本。フミヤに踏み台にされた高杢の怒りの一冊でそれなりに楽しめた。
『シナリオ構造論』(宝文館、地方賣價260円)
 シナリオや映画の関係者なら誰もが知るシナリオ作法の名著中の名著、学生時代映画俳優になろうと思っていたワシャは(ウソです)、古本屋で昭和30年発行のこの本を見つけて思わず購入。映画の構成とかシナリオの技法が詳細に書かれており、映画を鑑賞するのに随分と参考になった。映画館で「この事件の次にはこういうハプニングが起きるな」と仮説を立てる。それが見事に当たるとついついうれしくて、悲劇のシーンでも声をあげて笑ってしまい、周辺から顰蹙を買うことも度々あった。そういう意味では災難な本だった。
『食事療法事典』(同文書院2,200円)
 栄養学の面から体質を改善し病気を克服するために書かれた事典。疾患ごとに病気の解説や食餌療法の方法などが細かく書かれている。三食の献立が材料、数量、エネルギーなどに分けて列記してあって「これは親切な本だなぁ」と感心しながら晩酌をやっているのである。
『美術手帳1979.8』(美術出版社750円)
 美術手帳は月刊誌だが、ワシャが持っているのはこの1冊だけである。特集が「司馬江漢」だったので購入した。西洋絵画に強い影響を受けた江漢の作品は北斎や広重の絵よりもリアリティがある。この本には「隅田川富士遠望図」が載っているが、行き交う川舟や向こう岸の街並みや蔵の漆喰壁の風景がいいよなぁ・・・じっと見ているとその時代にトリップしたみたいだ。