裁判官というエリート その2

 また板坂元の「考える技術・書く技術」には「ただ一つだけ言えることは、頭は筋肉のようなもので、使わなければ退化するものらしいということだ。弁護士が法の感覚を失ったり、エリートがはためいわくに鈍感になったりするのは、頭の一部分が身動きできなくなったためだろう。専門バカといわれる人が、専門以外のことには幼児なみの知能のはたらきしかできないのも、同じような例だと思う。」と書かれている。司法試験に没頭するあまり異様な専門バカが増えてはいないだろうか。
男はつらいよシリーズ」の第37作でヒロイン(樋口可南子)に思いを寄せる司法試験の勉強をするとうの立った大学生(平田満)が登場するが、世間知らずな男で寅さんに懇々と人生を教えられ、その間抜けさがまた笑いを誘ったのだが、法曹界の一般的なイメージはおおむねこんなものではないだろうか。
 犯罪は増加している。犯罪を裁く立場にある偉い人たちにも、市井がどなっているのかよく知ってもらって獣を裁いていただきたい。
 大岡忠相遠山金四郎がなぜ名奉行かといえば、彼らは頻繁に江戸市中を歩いていたからに他ならない。がんばれ専門バカ〜!