〈角川書店「本の旅人」〉
連載小説は宮崎学、山本一力、内田春菊、火坂雅志と充実している。この中では宮崎学の「ダンシング・ガイ」が気に入って毎回読んでいる。エッセイは東野圭吾、紫文ふみといったところか。本の紹介では「おりおりに和暦のあるくらし」に興味をそそられた。近々購入することになるだろう。
〈講談社「読書人」〉
表紙はなんといっても安野光雅。今月号は藤村の生地、馬篭から見た恵那山である。越境合併のこともありタイムリーな表紙である。表紙裏に安野のエッセイがまたいい。誌の中身はエッセイや評論が中心で小説はない。
〈小学館「本の窓」〉
対談が紫門ふみと千住明(紫門さんはあちこちで頑張っている)。夫の弘兼憲史も3400字ほどのエッセイを掲載している。書評に日野原重明、二階堂黎人、連載小説に北原亞以子、夢枕獏と充実している。
〈岩波書店「図書」〉
ラインナップは中沢新一、瀬戸内寂聴、岡田惠和、椎名誠、極めつけは筑紫哲也。岩波らしく本の装丁も地味だし、内容もジミー・ヘンドリックス(笑)。
〈集英社「青春と読書」〉
対談は中西輝政と池内恵、エッセイは(おっと!)岡留安則だ。読切小説あり、津本陽の連載小説ありと、内容もぼちぼちの充実ぶりを見せている。
〈筑摩書房「ちくま」〉
表紙の絵がいい。車の後部座席で猫(?)がアタッシュケースを脇に置いて読書をしている。窓から見える街の風景には雪が舞っている。なんとも不思議な絵である。巻頭随筆はなだいなだ、吉村昭、対談は内田樹・橋本治、養老孟司・玄侑宗久、連載は半藤一利、田口ランディ、梁石日、清水義範と充実している。
〈新潮社「波」〉
対談が福井晴敏と石破茂。新連載が山本一力。毎回、楽しみにしているのが宮城谷昌光の「古城の風景」である。宮城谷さんが三河の中世の城を丁寧に周られて木目の細かい旅情記に仕上げてある。その他に江國香織、日垣隆、中井貴惠、和田誠、小林信彦などなど。今、ざっと読んでみたが山本の「研ぎ師太吉」はいい取っ掛かりをしている。期待できそうだ。
それにしてもこれだけの内容が「無料」というのが魅力ではないか。各社さんにはこれからも頑張ってもらいたい。
でも、うちの町にあるいつも常連と店主が大声で雑談をしている本屋は「波」を有料で売っていた。そこから200mほどの書店ではタダでくれるというのに・・・
(出張するので明日のアップは昼頃になります)