ある自治体の広報担当から聞いた話である。
その自治体、年に一回、公共施設の無料使用券を広報紙に刷り込んで市民向けに配布をしている。何百円か払わなければならない施設が広報紙を受け取ることのできる市民のみ「ただ」になる。
年に1度の市民サービスなのだが、どういう訳か分からないが、年間を通じてこの号だけ紛失などのトラブルが多いのだそうだ。
「届かなかった」
あら〜この号だけ届かなかったのね。
「無料使用券のページだけなかった」
あら〜この号に限ってそういうことが起きるのね。
「広報を破ってしまった」
なぜかこの号だけ、よく破れるのだそうな。
この3つの言い訳をしながら役場の窓口を訪れるしみったれがなんと多いことか。いじましいというか、けち臭いというか、そうまでして施設利用して面白いのかね。
広報担当はいう。そういうちんけな奴はある共通点を持っているのだそうだ。低姿勢で、事情をよく説明する。そして担当が「この号は無料券がついているので差し上げられない」というと、「無料券のことは知らなかった」と言い訳をするらしい。それでもあきらめずに窓口で「広報紙をくれ」と粘るのだそうだ。
残念ながらこんな連中は絶対に江戸っ子にはなれねえやね。なりたくもねえってか?そりゃあそうだ。こいつは一本とられちまった。