大相撲名古屋場所3日目の繰り言

 大相撲名古屋場所、予想どおり3人の大関が不甲斐ない。3日目、3人併せて5勝4敗、だめだこりゃ(いかりや長介)。
 悪性格モンゴル2人組は強いねぇ。朝青龍旭天鵬にひやっとしたものの勝ちをおさめて2人併せて6勝0敗。
 栃東も3日目まで土付かずで頑張ってはいるが、爆弾を抱えているので中盤から終盤にかけて取りこぼしていく不安が残る。
 モンゴルチームを追う全勝力士は(といっても3勝に過ぎないが)、雅山豊桜の2人である。優雅な四股名2人組だが実力からいって優勝争いにからんでくるようなことはない。
 結果として、朝青龍の独走、白鵬の追走という図式で展開をしてゆくのだろうが、面白味のないことこの上ない。
 唯一の救いは高見盛である。白鵬には同体負けを喫したがその後2勝と好調だ。昨日は「後ろもたれ」という珍手で勝った。背中で相手を土俵の外へ押し出すというものである。決まり手の中にあることは知っていたが、こんなユーモラスな勝ち方はないよな、と思っていた。だって背中VS正面なんだよ。元々人間は前に向かっては力が出せるけど後には力の出ない構造を持っているのである。それなのに高見盛はそういう派手な決まり手をいとも簡単に披露してしまう。この力士、天性の「スター」なのだろう。
 北の湖理事長は高見盛が精神集中のために行う一連の土俵上の所作にクレームをつけたが、今やそのパフォーマンスで大相撲が救われているのは厳然たる事実なのである。この理事長がいかに目先のことしか見ていないかがわかるだろう。
 この愚行を水に流してもいいので理事長には実行してもらいたいことがある。相撲の時間帯である。多くの相撲ファンは午後4〜6時という時間は当然のことながら働いている。頼むからもう2時間だけ取組を「後ろもたれ」してくれ。そうすれば世のサラリーマン好角家がテレビで相撲を楽しめるようになる。大相撲ダイジェストではいかにも寂しいのである。期待していた北勝力旭天鵬も3日間真っ黒である。これではますますテレビ桟敷から遠ざかってしまう。理事長、大改革をせいー!