世界戦争犯罪事典

「世界戦争犯罪事典」の巻末に「共産主義の黒書」という項がある。1997年にフランスで出版された「共産主義の黒書」を下敷きにして書かれているのだが、その中の共産主義に起因する死者数というものには驚かされる。
 100,000,000人である。レーニンスターリン毛沢東ホーチミンポルポトによって実践された共産主義は日本国に匹敵する数の人類を抹殺してしまった。
 どの国のどの共産党も政権を獲得すると例外なく労働者の敵を虐殺してきた。これは歴史的事実なのである。
 前々から思っていたことがある。なぜ、日本共産党は党名を変更しないのだろうかと。老舗の自由民主党ですら日本自由党民主自由党自由党自由民主党と名前を変えてきた。共産党は、戦前からずーっと共産党だ。ここまで共産主義の検証が進み過去の罪科が明白になっている今日、そこまで「共産」という名称にこだわる必要はないように思うのだがどうだろうか。このことに関して前委員長の不破哲三氏は「新日本共産党宣言」のなかでこう言っている。
日本共産党という党名には、利潤本位の資本主義の現状にいつまでも安住せず、将来に向かって、よりよい社会を展望している私たちの運動の理想が表現されている」のだそうだ。理想主義といおうか、非現実主義といおうか、結果、私たち(党員)の理想が表現しているだけで、国民には目がいっていないのね。現実に議席が激減しているのである。そんなことを言っている場合ではないということをまったく認識していない。そしてこうも言っている。
「政党は、大きな間違いをおかし、もういままでの名前では人前に顔を出せないというときに、名前を変えるものである。日本共産党は大きな間違いをおかしていないから変える必要はない」
 そりゃぁそうだけどさ。名前の根本である共産党共産主義というものが世界的な評価として負のイメージが強いのである。ここは名前に固執するのではなく、日本国の明日のために大英断を下してもいいのではないかと思いますよ。このままではジリ貧ですぞ。
 蛇足ですが、司馬遼太郎がこう言っています。
イデオロギーという色眼鏡でものを見てはいけない。イデオロギーでは人類を救えない」