子どもはみんな正しい。 えっ?

 愛知県版の朝日「声」欄に、11歳の子どもの投書が載っていた。内容はこうだ。
「イベントのおもちゃ病院でおもちゃの修理をしてもらったが、すぐに直せなかったので入院させた。市役所から連絡があり、できあがったので取りにきてほしいといわれた。市役所は自宅から遠かったので、近くの出先機関まで届けるように頼んだのだが、職員は『係が違うのでできない』と、断られてしまった。別の職員に頼んだら、近くの施設で受け取れるように便宜を図ってくれた。わたしは相手の都合をきいて、できることはなんでもできる人になりたい」というもので、たいへんお上手な文章で書かれている。
 まぁ最初に対応した職員がバカということは間違いない。できる限り、住民の便宜は図らなければいけない。
 しかしこのガキ、いえいえこのお子さん、思いどおりになったにもかかわらず、不満が鬱積していたのだろうね。11歳の小学生が書いたとは思えない嫌味たらたらの文章で投書してしまったということなんだよね。
 なんか変だな、と思った。
 おもちゃを直してもらったんだ。かつ近くまで届けてもらったんだ。そのことをもって素直に怒りの矛を収めるべきではないのか。何にでもクレームをつける。自分の都合のいいように主張する。一方を持ち上げることで一方を貶める。組織としては善処しているにも関わらず、結果、名前の出された自治体は恥をかかされる。
 そのおもちゃがどんなものかは知らないが、移動する際に壊れる可能性だってある。出先まで責任ある人間が運搬できるかどうかわからない。出先の人間では修理の状況を詳細に説明できないということもあるだろう。そういった詳細は知らされず「人により違う市役所の対応」で、十把一絡げされては一所懸命働いている職員がかわいそうだ。
 お父さんお母さん、こんな投書を小学生に書かせてはいけませんよ。親が書いていたりして(笑)。