今日、締切りの仕事がようやく片付く。で、本の紹介

「危ない大学・消える大学 ’05」島野清志著 エール出版社
 冷静に「代々木ゼミナール」、「河合塾」などの数値データから大学の状況を推し量って、いい大学から危ない大学までをランク付けしている。なかなか手厳しい本だが、低能大学の経営者たちよ、真摯に受けとめて努力せよ、と、本が言っている。また巻末のQ&Aがとてもおもしろい。

「日本につける薬」日垣 隆著 実業之日本社
 相変わらず切れ味のいい仕上がりとなっている。この著者の作品は外れがない。徹底した取材と検証に裏打ちされた文章は信頼がおける。似非ジャーナリストや自称フリーライターが跋扈するなかで孤軍奮闘している。最近、朝のニュース番組「ウオッチ」での出番が少ないので物足りないなぁ。

「於仁安佐美」白隠禅師 禅文化研究所
駿河には過ぎたるものが二つあり、富士のお山に原の白隠
 その白隠が残した法語集のなかの一冊である。とくに、死について書かれた「死字の工夫」という章は、心を打った。
「生きながら死して働く人こそは、これぞまことの仏なり」「志あらんずる武士は、毎朝胸上に死の字を二三十ずつ書すべし」
 なあるほど、わかったような、わからないような・・・(4月23日「死について」)

「俳遊の人・土方歳三」管 宗次 PHP新書
 新撰組の副長が俳句をひねっていたということは知識としてはもっていたが、実際に彼の句に触れてみると、ぐっとその存在が近くなるような思いがする。殺伐とした暗殺者としての土方のイメージが強いが、庭先であるいは自室で、句作に四苦八苦している土方の姿を想像するとなんだかほほえましいなぁ。