愛知県渥美町が揺れている

「名も知ら〜ぬ 遠き島より な〜がれ寄る 椰子〜の実 一つ」
 うたの情景はのどかだが、舞台の渥美町は今、市町村合併でごたごたしている。
「渥美」という名前にこだわった渥美町は、経済力をもつ田原町に無視されて合併をしそこない、半島の先端で孤立した。それでも田原市への編入合併を目指す勢力は、住民投票をして、その勢いで合併を進めようと画策しているのだが、合併反対派がいろいろと異論を唱えている。町側は社会にでる年齢18歳以上をもって投票対象者とするつもりだった。ところが反対派町議はこれに「選挙権と同じ20歳にすべきだ」とか「高校生も対象になるが、自立しているといえるのか」とほざいて反対している。
 アホか!
 未来は若者のものだ。町の将来は老い先短い爺ではなく若者たちが担ってゆくのだ。彼らに投票させずして、誰に投票させろというのか。こういうことを言うボケ議員の腹の中は透けている。
「若いやつらは、過去にとらわれないから、合併に賛成する者が多いに違いない。なるべく若い層を排除するのが合併をつぶす早道だ」
 これが本音だ。
 反対派は、「今は合併よりも、まちづくりを優先すべきだ」とも言っている。しかしまちづくりの裏づけとなる資金がないのだから、そんな意見は画餅にすぎない。
 こんな議員がはびこっているうちは、渥美半島に夜明けは来ないし、椰子の実も流れ着かない(そんなことはないか)。

 そういえば去年、渥美半島の先端の恋路ヶ浜で「岩牡蠣」という拳ふたつほどの巨大な牡蠣を食ったが、うまかったなぁ。あの香ばしいかおりと眼下にひろがる太平洋の景色が蘇ってきた。
 いいところですのでぜひお出かけください。