堀内監督「番長」禁止令その2

「どういう意味か知っているのか」っておっしゃいますが、そう言っているご本人が知っているのか疑問です。また堀内さんは、「番長が一番品のない言葉」と断言していますが、何を根拠にそんなことをほざいておられるのか、理解に苦しみます。スポーツ報知は広辞苑を引いています。「学校の非行少年少女仲間の長」ですか。引用するのも恥ずかしいですが、もう少し突っ込んで調べると、「番長」なることばが昭和38年ごろに登場してきたということがわかります。当時、軍隊の当番長からとってきたという説と、「バンをかける」(呼び出しをかける)という隠語からきたという説などいろいろあります。
 元をたどれば実は番長という呼称はえらく歴史が古く、古代律令制において、宮城の守衛にあたった役人の中で、兵衛(武官)百人を統率する役職が番長といわれていたのです。知っていましたか堀内さん。
 もちろん堀内さんは、不良のボスの意味で仰っているわけですが、それにしたって、平成4年まで遡って「番長」を現代用語や知恵蔵で調べてみましたが掲載されていませんでした。「番長」は40年代に漫画(昭和42年「夕焼け番長」、昭和48年「愛と誠」など)とともに一般化してゆくのですが昭和53年の「ど根性ガエル」に出てきたゴリライモあたりを最後にとんと見なくなってしまいました。青少年によくないとおっしゃるが、現在では死語でしょう。「番長」と名乗っている不良なんて近頃いないですよ。
 まさか冒頭の発言は本気で言っているとは思いませんが、もし本気だとすれば、もう少し考えてから発言しないと、「頭、悪太郎」と言われかねませんよ。
 あっ!そういう意味だったのか。(笑)