本の話

 まもなくワシャの町に新しい図書館がオープンする。昨日、その話を同僚としていた。その時に同僚が「でも図書館は利用しない」と言った。2月にも「自分は読書家だ」と自負している同僚に同じことを言われた。詳細はその時に書いたので、お暇ならお読みくだされ。
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20170216/1487198824
 要は、サラリーマンの少ない書籍費では必要な本すべてを入手することが難しく、本当に手元に置いておきたい本を選り抜くために多くの類書にあたりたい。それは立ち読み程度ではダメなのであって、必要な本を買うためにも、図書館の蔵書を利用すべきなのである。
例えば、今日は灌仏会ですよね。そこから釈迦(ブッダ)のことを知りたいな〜と思う。インド哲学中村元の著作だって『ブッダ伝』『ブッダの言葉』『ブッダの真理のことば・感興のことば』『ブッダ最後の旅』などなど。他の著者のものも含めればそれこそ山ほどになる。それらに数多く当たるには書店では限界がある。
 お釈迦さまから仏像の方向にいくこともあるだろう。とくにワシャは突然閃いて方向転換することがある。そうすれば大型本の『原色日本の美術』で大きな仏像が見たくなるかもしれないし、『仏像辞典』などで釈迦如来や誕生仏について調べたくなるかもしれない。あるいは、マンガで読みたいと思うかもしれない。図書館では、そういった波及性、選択性が高くなるということなのだ。知識に幅、奥行をつけるためにも「図書館を利用しない」というのは違う。

 これも昨日のことなのだが、夕方、西三河に雨が降った。仕事帰りにいつもの本屋に寄って、注文してある本や雑誌を買っていこうと思ったのだが、重い鞄を下げて雨の中を書店経由で帰宅するのが億劫になった。職場が本屋に近くなったこともあって、荷物を事務所に置いて、傘をさして本屋に行く。
 本を受け取り、雑誌を物色して、結局、想定していなかったものまで買ってしまった。「e−MOOK シン・ゴジラ」ビッグトートバッグの特別付録付である。シン・ゴジラ好きのワシャはついつい買ってしまうんですな(泣)。
 これが嵩張った。雨も降っているので、大きな白いビニールの袋に入れてくれた。目立つ。
 それを抱えて事務所にもどると、4月に異動してきたばかりの部下から「どこへ行っていたんですか」と聞かれる。ウソを言う必要もないので「駅前の本屋」と答えると、当然、抱えている白いビニール袋は本ということになる。
「たくさん買ってきましたね。ワルシャワさんは年間どのくらい本を買うんですか?」と問われる。
 この問いには答えない。10年ほど前までは、威張って「〇〇〇〇冊!」と答えていたものだが、それを言うと相手が引くことに気がついた。東京や大阪の読書会のメンバーや、ワシャのアホさ加減を知っている友人たちなら大丈夫だが、そうでない人には異常者に見えるのかもしれない。それに、「それだけ本を読んでいてこのバカさか」と思われるでしょ。読書に効能がない見本のようなもので、それも本に申し訳ないので言わないことにした。