歴史・文化への攻撃

 今回の北朝鮮の長距離ミサイルはあくまでもアメリカをターゲットにしているので、日本への直接的な脅威は変わりがない。すでにノドンの射程は日本全土にとどき、人口集中地域を焼き尽くすことができるからね。しかし、ミサイル技術の向上が進むということでは、北朝鮮の脅威はますます拡大している。
 北朝鮮は、朝鮮戦争で焦土と化している。その後の金一家の独裁で、歴史・文化は徹底的に破壊されてしまった。彼の国の人民には心から同情するものだが、すべてを破壊する独裁体制には嫌悪を禁じえない。
 平和ボケの皆様(勝谷誠彦さんは「抒情的平和主義者」と言っている)は、それでも「北朝鮮は脅威ではない」と言ってしまうほど阿呆である。ワシャはそんな阿呆が日本にいることも含めて懸念をする。
 日本は70年前に焼き尽くされた。しかし、戦争末期に、焼き尽くされることがみえてきたとき、日本人は必死の努力をした。先日の荒俣宏さんの講演でも名前の挙がった日比谷図書館中田邦造古書店主の反町茂雄の尽力で、東京大空襲から40万冊の貴重な本を守ったのである。おそらくは、日本全国の都市に中田さんや反町さんが多数いて、本、文献、資料、文化財などが戦火から避難させたのである。おかげで現在、我々は豊富な歴史に包まれて生きている。だから中田さんや反町さん同様に歴史の大切さを痛感する。
 しかし北朝鮮はどうか。彼の国には金日成誕生以降にしか歴史がない。それ以前の歴史は破壊し尽くされている。その後にも独裁政権に都合の悪い歴史は踏み拉がれてきた。そういった災厄がなんどもあり、その戦火から歴史を守ろうとした人々ももちろん存在したに決まっている。北朝鮮にだってまともな人々はいた。だが、まともな人ほど彼の国では長生きはできない。
 歴史の重要性を知らない若い独裁者は、日本の歴史の大切さなど知る由もない。中田さんや反町さんが必死に守った書籍を、何の痛痒も感じずに焼却するだろう。だから恐いのだ。
 日本の歴史の原点である建国の日に、こんなことをしているバカがいる。
《え!寅さんが安保法反対? 建国記念日護憲派集会で「男はつらいよ」主題歌熱唱》
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160211-00000548-san-pol
建国記念日に反対する「群馬自由と人権を守る市民の会」が、映画「男はつらいよ」の主題歌を熱唱し、「平和の世の中でないと、寅さんのような自由な生き方はできない」と安倍政権への批判をしたんだとさ。
 もちろんそうであるに越したことはない。しかし、この建国記念日に反対集会をしている連中の歴史をひもとけば、朝鮮労働党と友党だった社会党や、金日成にお追従をしていた日教組の槙枝委員長につながっていく。そんなのが、日本を牛耳ってご覧なさいよ。寅さんなんかあっという間に収容所送りになってしまう。
 そんなことも理解できないから「叙情的平和主義者」は怖い。

 このセンスのなさもどうかなぁ……。
《「痴漢は俺の敵」 男性用痴漢抑止バッジ、考案の理由》
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ogawatamaka/20160212-00054306/
 ワシャは痴漢のような卑劣な行為は大嫌いだ。もちろん世の大多数の男性はそう思っている。しかし、こんなバッチを強制されるのは嫌だ。
「これを受け入れなければ、あなたは痴漢を支援しているのよ!」
 ヒステリックなフェミニストが言い出しそうで怖い。
 大声で主張しない慎ましい文化がどんどん消えていく。これもある意味での焦土作戦なのかも……。