コラムの話

 3日前に「いいコラムが読みたい!」と叫んだ。とくに「SPA」の勝谷誠彦さんや「エコノミスト」の日垣隆さんのコラムが読みたいと書いたのだった。
 そのお二人が、直近のメルマガなどで新聞のコラムについて触れておられる。
 勝谷さんは、劣化の歯止めが効かない「天声人語」を《愚劣な文章だから読んではいけない》と言う。そのとおりである。ワシャは「偏り修正」のために朝日新聞をとってはいる。もちろん「天声人語」も読んでいるけれど、「お!」と思うのは年に何度もない。毎日毎日、反面教師として使っている。朝日新聞の堕落・駄文・ダメぶりは、日垣隆さんの『エースを出せ!』(文藝春秋)に詳しい。それが上梓されたのが平成14年(2002)であるから、朝日のコラムは平成時代の半分も病んだままか。ご愁傷様。
 その日垣さん、今度は日経新聞の「春秋」を《小学校4年生のレベルの作文コンクールでも危ない出来》と斬る。う〜ん、新聞コラムはどこもかしこも瀕死の状態なんだね(泣)。
 日垣さんが鉄拳を加えた「春秋」の1月13日分を読んだが、おっしゃるとおりひどい作文だ。デビッド・ボウイをネタにしたものの、なにが言いたいのか混乱したまま、《時代の変化に乗り遅れがちな日本の経営者は、そこにも注目してほしい。》と経済紙風予定調和に締める。ひねりもなにもない。これがコラムか。
 今朝の「天声人語」はのっけから笑った。なんとあの「佐高信さん」をコラムの冒頭に取り上げている。それだけで終わっているのだが、天声人語氏、佐高本を数多読破しておられるんだね。だから文章がクソ面白くなく下手なんだ(笑)。おそらく真似しやすいけれども、もっとも真似してはいけないのが佐高さんの文章でしょ。ワシャも日垣さんに「反面教師本」として薦められて何冊か佐高本を読んだ。笑わせて(おもしろくて笑ったのではなく、呆れて苦笑した)もらいながら反対方向での勉強をさせてもらった。だって、佐高さん、ダジャレと人の悪口しか言わないんだもの。
 そのあたりは、日垣隆偽善系』(文春文庫)に詳しい。ぜひご一読を。