つながっていく

 昨日、今日と休みなので、久々に本を求めてあちこち走り回っていた。何か所かブックオフを回って何冊かの本を購入した。冊数は言えない(笑)。でもね、なかなか良い本が手に入ったのじゃ。
 ワシャは書評やブックガイドで読みたい本を見つけると「どーしても読みたい!」と思った本は「e−hon」や「日本の古本屋」で即購入するけれど、「読んでみたいな」くらいだと手帳に記載して、どこかで御縁があれば買うくらいにしている。
 そんな中の1冊を昨日は見つけた。高峰秀子『旅は道づれガンダーラ』(中公文庫)である。昭和の名優の高峰さんは名文章家としてもつとに有名で、未読本が見つかれば、その都度買っている。現在、書棚には20冊くらいは挿してあろうか。
 高峰秀子にはまった経緯はこちらを。
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20130211
 上記にも、読書をしていていろいろな事柄がつながっていくのがおもしろい、というようなことを書いている。以下にも高峰秀子関連で、本の話がつながったことを記しているが、こういったことが楽しいので読書は止められない。
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20130708/
 今回もそうだった。『旅は道づれガンダーラ』を読んでいると、「断食苦行する釈迦像」のカラー写真が掲載されている。これね。
http://yaplog.jp/saemizuki/archive/748
 頬がこけ、眼窩がくぼみ、あばらが浮いた釈迦像は他人事とは思えぬ(笑)。といいながらも読み進み、他の本も読みはじめる。ひろさちや『「いいかげん」のすすめ』(PHP)である。
 宗教思想家のひろさちやさんの本にもずいぶんお世話になっている。今、数えただけで新潮選書だけで6冊、その他、単行本・文庫などが10数冊あった。宗教系の入門ということであるならひろさちやさんが一番わかりやすいと思う。『禅がわかる本』(新潮選書)などは禅を理解するうえで役に立った。
 その延長上の『「いいかげん」のすすめ』である。章前にエッセイが挿しこまれていて、第三章のものは「がんばってはいけません。ゆったりと人生の旅を楽しみましょう」と題したものだった。内容は題のとおりで、人生を旅に喩えて「良い加減」に楽しみましょう……ということである。その中に、こんな文章が現われる。
《彼がやった苦行の中心は断食です。数カ月にわたる断食によって(仏典にはそのような表現があります。きっと誇張表現ですよね)、危うく死んでしまうところでした。》
 たまたま新古書店で買ってきた本を、連続して読んだら、釈迦の断食に関わる箇所が存在したということで、別にどうという話ではないのだけれど、本と本がつながるのがやっぱりうれしい。
たまたま立ち寄った店で偶然に友人に出くわす、それに似た驚きがある。それも楽しい。