黄葉

 昨日、ちょいと所用があって豊田に出かけていた。なかなかの上天気だったでしょ。たまたま走った幹線が、どうだろう、2キロくらいにわたって街路樹の銀杏の黄葉が見事だった。
 今年の紅葉はややくすんでいる。いつもの年なら、燃えるような赤を中心にグラデーションを見せてくれる家の周辺のナンキンハゼも精彩に欠ける。しかし、黄葉のほうは鮮やかだなぁ。

 そうそう、今日は三島由紀夫の「憂国忌」なので、彼の残した文章からちょいと引く。
《人生というものは、死に身をすり寄せないと、そのほんとうの力も人間の生の粘り強さも、示すことができないという仕組になっている。ちょうど、ダイヤモンドのかたさをためすには、合成された硬いルビーかサファイヤとすり合さなければ、ダイヤモンドであることが証明されないように、生のかたさをためすには、死のかたさにぶつからなければ証明されないのかもしれない。死によって、たちまち傷ついて割れてしまうような生はただのガラスにすぎないのかもしれない。》

 友だちからの情報で、京都の紅葉は見事なのだそうな。うらやまし。