血気酒会 第6弾

 コラムニストの勝谷誠彦さんが主催する「血気酒会」の第6弾が「YouTube」にアップされた。お題は「モノ書いて食っていくということ〜全ての志願者のために」である。興味のある方は御覧じあれ。
http://youtu.be/vykelOcB89s
 この中で、勝谷さんと作家の東良美季さん対談がおもしろい。勝谷さんは完璧に酔っぱらっている。テンションの高い勝谷さんに比べ、東良さんの淡々とした発言のコントラストが見どころ。
 結論としては、「ライターにしろカメラマンにしろ、紙媒体の減少により働く場が激減して、風前の灯となっている。それでもやりたいなら覚悟して業界に入って来い」というオジサンの説教風のオチになった。
 最後のところで、これからライターを目指す若者がこんなことを言っている。
「皆さん、大変だということは解りました。だけど、やっぱり、大変だなぁと言いながらも、すごい楽しそうないい顔してらっしゃるので、ああいう顔ができるようになりたい」
 東良美季さんにしろ、やはりゲストで顔を出していたカメラマンの宮田賢浩さんにしろ、生活はギリギリであるという。ある程度、注目を浴び、功成し遂げたこの世代でもそうなのである。
 そういったことは、すでに10年前にジャーナリストの日垣隆さんが主催した「伝説の16時間『朝までライター・セミナー』」で顕在化していた。セミナーの最初のコーナーでは、フリーライター永江朗さん、風俗ライターの松沢呉一さん、シナリオライターの山口雅之さん、司会としてノンフィクションライターの藤井誠二さんが加わってのフリーディスカッションになった。
 一昔前である。その時点でもかなり厳しい現実がライター志望者に突き付けられていた。あれから10年が過ぎて、ものを書いて食っていくという環境はさらに厳しくなっている。「血気酒会」第6弾を視聴し、そんなことを再認識した。