愛知選挙総括 その2

(上から続く)
 ミャーミャーさんはしょせん名古屋市長である。三河人の私には直接関係がない。ところがミャーミャーさんが県知事候補に推したのが大村氏はそうも言っていられない。ワシャも県民だからねぇ。大村氏は、次点の重徳氏にトリプルスコアをつけた。冒頭でも言ったが、人材としては重徳氏のほうがはるかにモノがいい。少なくともトリプルスコアを食らうほどの状況ではなかった。しかし、県民は河村氏の笛に踊り、バラエティーで空疎な議論しかできない大村氏を選んだ。
 今朝の朝日新聞である。北海道大学山口二郎教授がこんな言葉を寄せている。
《金持ち以外は得にもならない減税策を、改革の特効薬のように主張し、争点を先鋭化した河村氏の訴えはデマゴギーだ。》
《市民の熱狂は当分、続くだろう。だが、ツケを払うのも市民。鹿児島県阿久根市のように「こりゃダメだ」と気付いてくれるといいのだが。》
 朝日新聞社会面にバケツの水をかけられてご満悦な河村氏の写真が載っている。芸達者なことですな。このパフォーマンスに多くの名古屋市民が踊らされ、愛知県民が惑わされた。このツケは後々大きく響いてくると思う。

 しかし、光もある。愛知県安城市長選で、市民の目の前に「減税10%」をぶら下げた新人候補が敗北した。「減税」「若さ」「現状打破」などを訴え走り回ったが、現職候補に倍以上の差をつけられてしまった。市民は飴玉に騙されず、堅実な行政運営を選んだ。めでたし。いやー、しかし、先行きの暗い県政があるからなぁ……。「めでたさも中くらいなりオラが春」そんなところか。

 危うい大村県政についてはこれからも追跡ウオッチングしていきたい。