宮崎の牛、名古屋の鶏

 昨日、畜産関係の人ととある懇親会で一緒になった。話は愛知県の畜産業の話から始まって、やっぱり最終的に宮崎県の口蹄疫の話になる。その人は言う。
「欧米の畜産国は日本を笑っています。欧米では、口蹄疫が拡大するというのはその国の後進性を示すものだと思っています。日本は偉そうなことを言って、口蹄疫すら抑え込めないじゃないかとね」
 口蹄疫は、牛、豚、羊などに出る急性伝染病で、口や蹄に水泡ができる。致死率は5%程度と低いが、発育障害、流産、不妊などによる生産性の低下が著しい。この病気は空気感染をするので、一旦発生すると、放牧で畜産を営む地域では一気に拡大する懸念がある。2000年から2001年にかけて、ヨーロッパの畜産国で発生し、イギリスでは総選挙が延期されるほどの大騒ぎになったでしょ。
 こういった状況に、赤松農林大臣はまことに呑気だったとしか言いようがない。大袈裟に言えば、一国の畜産業が壊滅するかどうかの瀬戸際にあった。総選挙を延期しろとは言わないが、外国旅行を中止して帰国することくらいは簡単にできるだろう。要するに国の危機管理がまったくなっていないということが露呈したわけやね。本来なら、国が指揮権を発動し、初期段階で口蹄疫の封じ込めをしなければならなかった。これをバカ松大臣がお座なりにしてしまったから、また莫大な税金が費やされることになる。
 
 明るい話もあった。
 名古屋コーチンという種類の鶏がいる。この鶏は美味い。名古屋の「宮鍵」
http://r.tabelog.com/aichi/A2301/A230102/23000110/
で、名古屋コーチンのコースを食したがこれが美味かったですぞ。名古屋コーチンのたたきで熱燗をきゅーっと一杯ひっかけてごらんなさいよ。たまりまへんでぇ。
 畜産関係者の話によれば、今、名古屋コーチンは全国で飼育されているという。やはり、その肉質が他の地鶏の追随を許さないので、人気が高いのだそうだ。そして、その全国で飼育されている名古屋コーチンのルーツを二代、つまり祖父母まで辿ると、その鶏の出生地はすべて愛知県安城市になるという。これに関しては、一つの例外もないとのこと。
 じゃあワシャが名古屋伏見で食した名古屋コーチンもルーツは安城だったんだね。