高校の同窓会

 連休の最中に高校の同学年の同窓会があった。同級生は総勢で360人いたが、出席は130人だった。すでに鬼籍に入った者もいるし、遠くへ嫁いだり、海外で仕事をしている連中もいて、まあ4割が相場だろう。
 それにしても34年ぶりの同窓会だったので、懐かしかったなぁ。もちろん何人かの連れとは今でも交流があるのだが、30年ぶりの顔もたくさんあった。30年という歳月は、人を変化させるには充分な時間らしい。
 恐ろしく老けたヤツ、人相の悪くなったヤツ、ぶっ飛んじゃったヤツ、横柄になったヤツ、更正したヤツ、モヤシがトドになったヤツ……。
 男も女もいろいろな進化、退化、老化が見られて面白かった。

 興味深いのは、高校時代にワルだった連中である。元々、中堅の進学校だったので、ある程度の学力レベルで入学してくる。しかし、自由な校風と繁華街に隣接するという立地で、ワルの芽が育ち、ワルグループが形成された。
 ワシャの学年にも1割くらいは突っ張った連中がいた。その中でも周辺の高校から恐れられたトップクラスが数人いた。この数人だけは中途半端なワルじゃぁなかった。
 この男たちが久々に揃ったんですな。皆さん、ずいぶん更正なさったご様子でお慶び申し上げます。
 でもね、その数人を眺めていてつくづく思った。青春時代に多少の蹉跌があったとしても、人生の中ではさしたる問題にはならない。なんでも(例えツッパリでも)徹底して追求したヤツというのは、モノになるもんだ。

 短ランにスカマンがよく似合ったワシャの親友のHは、高校時代と体型が変わっていなかった。
「今でも高校の時のジーンズが履けるよ」
 と笑って言う。彼は今、旅行業界に身を置き、その業界ではけっこう有名である。
 高校3年生の時に1年の停学をくらったNは、その後、奮起をして復学し、今では地元で押しも押されもせぬ不動産会社の社長である。
 リーゼントがギャオス
http://members3.jcom.home.ne.jp/kaijuland/zukan/daiei/gyaos.html
みたいだったMは、ギャオスはすっかり白くなったが大規模に農業経営をしているという。
 久々に再会した時の第一声は「お互い更正したのう」だった。

 そいつらと久々に酒を酌み交わしながら、日垣隆『少年リンチ殺人』(新潮文庫)の話を出し、1970年代半ば頃はどうだったが議論をした。それについては、明日のココロだ〜。