本を買う理由

 昨日買ってきた10冊の本の中で最初に読んだのは、日垣隆『「無駄な抵抗はよせ」はよせ』(WAC)である。待ちに待っていただけに、風呂で一気に読んでしまいましたぞ。
 日垣さんはTBSラジオで「サイエンス・サイトーク」という番組をもっている。そこで各分野の専門家、研究者と対談をする中で日垣さんが「人生に役立ち、しかも聞いているうちに元気が涌いてくるお話」を引き出していく。その対談集がこの本である。
 健康年齢を若く保つための秘策や、自己治癒力の高め方、完璧なダイエットへの近道も書いてある。このシリーズは9冊目で、もちろんワシャは全部持っているが、ここでその道の専門家を知って、その世界に入りこんでいったものが多い。例えば防災については東京大学の廣井脩さんを「サイエンス・サイトーク」で知った。公開番組でもあるので東京まで足を運んでそのお話を伺った。失敗学の権威である畑村洋太郎さんもこのシリーズで知った。

 この本に登場する医学博士の河村則行さんは言う。
「自分の脳だけでモノを考えてはいけません。脳を発展させるためには、他人の脳の手助けを借りたほうが手っ取り早い」
 まさにこのシリーズ本のことを言っている。読むだけでいろいろな人の知見を一気に借用できるのである。お蔭様で「本格的にアホ」だったワシャも、「ほんの少しアホ」くらいには進化したと思っている。
 日垣さんは「あとがき」でこう言っている。
「みなが諦めているときこそ、書籍に身銭を切って学ぶという果敢な抵抗(!)の意義はとても大きいはずです。」
 ゆえにワシャは素人にも関わらず、本を買いまくっているのであった。めでたしめでたし。

 ダブってしまった、竹内恒夫『環境構造改革』(リサイクル文化社)については悔しいのでもう一回読んだ。でも読んだことばかりが書いてあった(同じ本なので当たり前だよね)。