CO2ではない、油なんだ!

 水曜日に放送されたNHKの「ためしてガッテン」ご覧になりました?ワシャは目鱗が二つありましたぞ。一つ目は「豚肉は生でも食べれる」ということ、これは従来から、「豚肉は寄生虫がいるのでよく火を通さなけれいけない」と言われていた。それをNHKは『日本で流通している豚肉に寄生虫がいるという事実はありません。』と言いきった。まぁ「あるある大事典」の例もあるから真偽をもう少し見守らなければいけないが、反論が出てこなければ豚の生食が解禁される。これは画期的なことだ。
 もう一点は「酸化した油は体に悪くない」というものだった。今までは、古くなった油は人体に害があると思っているから、天麩羅に使った残り油を貯めておいて石鹸をつくったり、バイオディーゼル車の燃料に供出したりしていた。でも、NHKは「使い切ってしまえ」と仰る。これなら頻繁に油を買い替えなくてもいいから経済的だ。でも「あるある大事典」の件もあるから様子を見ることにする。
 それにしても、この「ためしてガッテン」、全編を通じてCO2の削減を声高に叫んでいた。いやいや、この番組に限らない。どのチャンネルでも新聞でもCO2削減、地球温暖化、環境問題ののらない日はない。
 でもね、このところ何冊かの環境本を読んできて疑問を感じている。国もマスコミも方向を見誤っているのではないか。7月の北海道洞爺湖サミットに血道を上げている福田首相とそれを支える閣僚、官僚たちはCO2削減、温室効果ガス削減ばかりを叫んでいる。本当にそれでいいのだろうか。
 冷静な学者たちが声を上げている。
石井吉徳『石油ピークが来た』(B&Kブックス)
井熊均『だから日本の新エネルギーはうまくいかない!』(B&Kブックス)
瀬川幸一『石油がわかれば世界が読める』(朝日新書
三橋規宏『ゼロエミッションと日本人』(岩波新書
池内了『私のエネルギー論』(文春新書)
D・ストローン『地球最後のオイルショック』(新潮選書)
 問題はCO2の増加ではなく、エネルギーの枯渇にこそあるということなのである。福田首相がまずすべきことはエネルギーの確保なんだ。脱石油を図っておいて、それから地球温暖化の是非を問うても遅くはないと思う。

 以前に知人からエビせんべいの箱詰めをもらった。ワシャはこれが大好物なので食いまくった。そしたらば、突然、胃がもたれむかむかして、半日くらい苦しんだ記憶がある。よく見れば賞味期限が半年も切れていて、エビせんべいが酸化していたのじゃ。油、酸化するじゃん。あぶらいあぶらい。