富士総合火力演習 その2

(上から読んでね)
 おっと、そんなことはどうでもよかった。ツアーに行く話でした。
 さて、ワシャはバスの中で爆睡してやろうと思っていたが甘かった。満員だったのでワシャが専用できるのはもちろんシート1個だけなわけで、そんな狭いところでは大らかなワシャは寝られるわけがない。窓枠はずっとカタカタ鳴っているし、頻繁にパーキングに入るためにその都度車内が明るくなる。結局、まったく寝られず午前4時50分に富士の裾野の駐車場に着いてしまった。
 ここで朝食としてアンパンとクリームパンが支給されたがまったく食欲がない。何も食べないまま朝の事前練習を見るために午前5時30分演習場に向かって歩き始める。
 約20分、火山礫の坂道を登って演習会場に着く。スタンド席の最上段が指定されていたのでそこに陣取って待つことしばし、午前6時30分に「90式戦車」や「74式戦車」が10両ほど登場して目の前で大砲をぶっ放した。いやぁ……久しぶりの爆音は腹に堪えましたぞ。便秘なんぞは一発で解消するほどの凄まじさでござる。もちろん耳には大音響が伝わっているわけですが、それよりも地面を伝播してくる地響きと空気の波動がモロに飛んでくるんですな。
 10発もくらえば浮世のストレスなど雲散霧消すること請け合いである。
 午前10時からは本番が始まった。陸上自衛隊の持てる火力を総登場させての、砲弾の饗宴である。もう雨霰のように仮設の敵陣めがけて砲弾やミサイルを撃ちまくるのだから、迷彩服に身を固めた軍事オタクの皆さんには堪えられないでしょうね。
 4万人の観客の中には面白い連中が多士済済揃っていた(なんだか火力演習を見に行ったというよりもこいつらを観察しに行ったという感が強い)が、その辺りのお話はまた明日ということで出勤をさせていただきます。めでたしめでたし。