祝!愛知博50日 その1

 愛知博が開催50日を超えた。この時点で396万人の入場者があった。1日平均で7万9245人である。この数字でそのまま推移すれば目標の1500万人は達成できないということになるが、夏休みに増加するから大丈夫だけどね。
 それにしても国際博覧会というのにいささかさみしい数字ではある。昭和55年の「神戸ポートアイランド博覧会」で1610万人、昭和60年の「国際科学技術博覧会」で2033万人、平成2年の「国際花と緑の博覧会」で2312万人の入場者があった。名古屋で開催された世界デザイン博でさえわずか135日の開催にも関らず1518万人が入場している。1日平均にして11万2400人である。完全に負けているよ、愛知博。
 だいたいやね〜(竹村健一風)海上の森の新住計画(新住宅市街地開発計画)が頓挫して以来、愛知博を本気でやろうなどと思っている関係者はいなかった。その中で残務処理みたいな仕事を押し付けられたあの某事務局長も哀れと言えば哀れだ。やる気がないから全てが後手後手になり、この博覧会が「朝令暮改博」と言われる所以でもある。
 昭和24年に神奈川県で「日本貿易博覧会」が開催された。今、その博覧会の会場図を眺めているが、愛知博によく似ている。まず会場が横浜市神奈川地区と野毛山の2箇所に分散で開催されたところも類似しているよね。また神奈川会場には「日立館」、「トヨダ館」(トヨタとは書いてない)、「三菱重工館」や「愛知館」があり、「外国館」は第1、第2と分けられておりまさにグローバルコモンだ。野毛山会場には「野外劇場」、森の中にはトトロの家ならぬ竜宮城のような「水中レビュー館」があって、おいおい、愛知博よりも面白そうじゃないかい。
 この野毛山会場の説明が振るっている。
《思ひ切ったサービス、プロを無料公開、小劇場では名人總出のお楽しみ演藝でうずめ、其の他水中レビューモダンお化け屋敷、人か魔か「超人鐵の胃袋」の世界的驚異繪巻など、尚各縣から集まる各種大会は數百を算する》
 なんだかとっても楽しそうだよね。それにしても56年前の博覧会と基本的なコンテンツがなんら変わっていない。工夫がないと言うか・・・まぁ博覧会とはそうしたものなんだと言ってしまえばそうなのかもしれないけれど・・・
(「祝!愛知博50日 その2」に続く)