土曜日の朝は理髪

 いやーぁ、理容室がこれほど気持ちのいいものだとは知らなかった。
 実は昨日、宴会があって、そこでちょこっと飲みすぎた(っていつも飲みすぎているんですが……)。
 朝、起きて気持ちが悪い。鏡を見れば「みち子さんに逃げられた浜崎伝助」みたいなヘアスタイルになっているではありませんか。今晩も飲み会がある。さすがにこんな不細工では顔を出せない。気分はすぐれなかったが、近くの理容室に行くことにした。
 理容室の東に開いた窓から朝日の射し込んでいる。早朝なので客はワシャ一人だった。髪が伸びてウエーブが消えてきたのでパーマをかけることにする。音楽を聴きながらウォーターラッピングをしてもらう。髪の毛を引っ張る緊張感が心地よい。その後、キャップをかぶせられてしばし読書タイム、この時に玉露が出される。これは二日酔いにありがたいサービスですぞ。
 その後、ひんやりアイパッドをして顔剃り、サンクションチューブでの吸引、ローラーでフェイスマッサージ……熟睡というわけではないけれど、トロトロとまどろんでいるのは至福の時だった。
 少しだけ毛先をカットしてもらって、リキッドをつけるのは嫌いだからそのままさらっと乾かす。肩から首を念入りにマッサージしてもらい、最後に美味しいコーヒーが出てきて、ちょうど2時間だった。
 今まで床屋は苦痛だったが、今回は気持ちよかった。めでたしめでたし。