内匠頭(たくみのかみ)

 作家の鈴木輝一郎さんがブログで薦めていた草上仁著『文章探偵』早川書店を購入し、早速、読み始めた。面白そうな予感がする。一緒に買ったのが磯田道史著『殿様の通信簿』朝日新聞社である。この中に浅野内匠頭が「女色にふけり仁愛の気味がなく奥勤めの下女に非道を働いた」と複数の古文書に記されていたことが書かれている。これはかなり酷い殿様だよね。この文書は内匠頭が刃傷事件を起こす前に書かれているということでかなり信憑性は高い。
 これを読めば、江戸城松の廊下での突発的な殺人未遂事件も、わがままで短絡的な田舎大名が自分の感情を押さえきれずに暴発した一方的な事件だったことが解る。巻きこまれた吉良上野介こそいい迷惑だったろう。

 そうそうアジアの内匠頭もしきりに凶器を振り回している。新聞報道やテレビの解説を聴いていると、この一連のミサイル攻撃はどう見ても日本を狙ったものではない。実はロシアを標的にしているのではないだろうか。日本まで一番近い着水点で500キロは離れている。しかしロシアのナホトカ市まで100キロ未満の距離しかない。ナホトカ市民に言わせれば、目と鼻の先と言っていい。そんなところを目掛けてミサイルを打ちまくるとはチャレンジャーだな。

 とち狂った内匠頭の部下たちが討ち入りを決行する前に、吉良としては邸の防御機能を高めておく必要がある。今、この国の科学の粋を結集すれば空中にあるミサイルを追尾して撃ち落す迎撃ミサイルの開発も不可能ではあるまい。少なくとも高速道路や新幹線をつくっている場合ではニャー。国民の安心安全を確保するのが国の務めだ。国の偉い人は地下シェルターに逃げ込めるから安全だけど、多くの日本人は丸裸でミサイルの前に立たされているのである。戦争はしなくてもいいから国民国土を守れ。
 この暴挙は今自治体で策定している「国民保護計画」の追い風になるね。どこの自治体でもサヨク系の議員やプロ市民からの突き上げが小うるさいのだが、やつらもこれで沈黙するだろう。これでも黙らないのがいたら、そいつは真からの危地害といっていい。くれぐれもそういった輩には近づかないほうが身のためですぞ。