2009-03-05から1日間の記事一覧

黒い森 その1

浅田次郎の短篇小説が好きだ。切なくて優しくて、少しだけ不思議な恐さがある。その不思議な恐さへの答えは作品の中で語られず、余韻は読者の心の中に残る。夜、一人の部屋で読んでいると、ふと、背後を振り返りたくなる。そんな、作品が多い。 2006年発行の…

黒い森 その2

(上から続く) さて、少しだけ突っ込んだ話をする。この話を読んだことにない人には何のことか解らないかもしれないけれど、もし、興味がわいたら読んでみてね。 ワシャは、小夜子が「月の精」ではないか、と思っている。《華やぎはないが、肌の透けるほど…