北京五輪開会式(4)その1

 地球提灯の上で、でっぷりと太った漢人歌手とと白人の歌手が歌い始めた。なぁんだ、カラオケボックスだったのか。その地球の周囲のグランドで世界じゅうの子どもの顔写真を貼りつけた傘が無数に開いた。ううむ……あまりにもあざとい。感動するよりも先に、共産党独裁という本質の部分を子どもたちの笑顔で覆い隠そうとしているのが見え見えで、鬱陶しい。
 花火が始まった。丸い輪の中に点々お目目に笑ったお口、黄色いスマイルマークのラブピース、いわゆるニコニコバッジの絵が夜空に幾つも幾つも描かれた。だけど、商標登録とかは大丈夫なのかにゃ。ミッキーマウスにそっくりのキャラクターの件もあるんで他人事だけど心配になってしましました。
 その他の花火も中国らしく物量は凄いけれども、中華帝国なのに華がない。それぞれが単色、あるいは2色程度だったから、先日、岡崎で色とりどりの豪華な花火を見たばっかりだったので、「そんなものか」程度の感想しかなかった。でも、北京市街のいたるところで、空爆のように花火をぶっ放したのには驚いた。北京市で洗濯物を屋外に干している人は散々な目にあったでしょうね。市民のことは考えなくて何でもやれるっていうのが中国の強みなんだろう。
(下に続く)