老子に学ぶ

 9月15日の「日曜スクープ」をyoutubeで確認した。これね。

https://www.youtube.com/watch?v=6e3obkNoFSM

 朝日新聞の傘下にあるBS朝日だから、その報道姿勢は推して知るべしなんだけど、一昨日の番組には弁護士の高井康行さんが出ておられたので、「これはまともな意見が聴けるぞ」と期待して視た。

 やっぱ、高井さんの切口は鋭い。センター寄せヘアーの共同通信の記者やテレビ朝日の記者だった白髪のオジサンとかは、借りてきた猫状態で、高井さんの意見に同調しながら、少しだけ朝日新聞の論調よりに意見を修正するのが精一杯だった。

高井さんに反論をしないセンター寄せと白髪の話は、朝日新聞の論調をさらに薄めた程度のもので聴くに及ばない。

 高井さんの厳しい指摘を書いておく。「選択的夫婦別姓」についてこんなことを言われた。

小泉進次郎さんには『老子』を読んでもらいたい。『老子』に『大国を治むるは小鮮を烹るが若くす』とある。要するに小魚を煮るのに突っつき回すと結果食べられなくなってしまう。それと同じで、大国を治める時にね、政策とかいろいろなものを突っつき回すと分裂が起きて国は収まらない。老子はそう言っている。進次郎さんにはぜひ『老子』を読んでもらいたい」

 高井さん、無理です。進次郎候補に『老子』を理解するほどの読解力はありません(笑)。高井さんの話を続ける。

「機が熟すのを待ってやれと。そうじゃないと国が乱れる。(選択的夫婦別姓を1年で決着をつけると言うが)30年議論しても決着がつかなかったものにはそれだけの理由がある。これに無理矢理決着をつける、これは社会を分断するもの。これは政治ではない」

 仰るとおり。だから小泉進次郎では国家を誤ると、まともな人たちは言っているのだが、朝日新聞を始めとする日本を壊そうとする勢力は、あえて進次郎を選択させようとしている(怒)。

「マスコミの議論の立て方も間違っている。(夫婦別姓をするかしないかの)二者選択ではないのだが、分断を防ぐ政策を無視して賛成・反対を聞くのはマスコミが分断を煽っているとしか思えない。真ん中に「通称使用制度がある。ここと反対を合わせれば大きな割合となる」

 そのとおり。朝日新聞のお仲間左翼マスコミは猛省をしろ。おまえたちは日本を破滅させようとしている。

 高井さんはリーダーの要件についてこうまとめている。

自民党ポピュリズムにはしらず国家のリーダーに相応しい人を選ぶ。その基準は、

(1)その人を見れば勇気が湧いてくる人。存在自体で安心感、希望が持てる人。

(2)自分より有能な人材が求めずして集まってくる人。徳を持った人。

(3)ここから3年、2027年習近平の任期が終わる時が危ない時期になる。今度の総裁は戦時宰相になるかもしれない。そこに相応しい人。

こういった人を選ぶ。総裁選でポピュリズムに走っていたら、自民党はもたない、そう思います」

 自民党の誰かに気を使っているようなエセ政治評論家だとか、勢いだけでもモノを言っている元政治家とか、阿呆の言うことはほどほどにしておいて、高井康行さんのような本物の人の意見に耳を傾けたい。だけど、多くの自民党員に高井さんの話が理解できるかどうかははなはだ心配である。100万自民党員で『老子』を読んだことのある人、国会議員、地方議員でも何%いるだろう。

 少なくともワシャの知っている自民系地方議員の中にはいないね(泣)。そのてっぺんにやはり『老子』が読めない総裁が座ってご覧なさいな、『天下に道なければ、戎馬郊に生ず』(てんかにみちなければ、じゅうばこうにしょうず)ということになりますよ。

 これは『老子』四十六章にある言葉です。「世が乱れるとお産間際の雌馬まで軍馬に駆り出され、戦場でお産を余儀なくされる」ということで、欲望だけのアホ君主が社会を混乱に陥れることを揶揄しています。

 絶対に阿呆を選んではいけません。