少女雑誌の「LaLa」(白泉社)を定期的に買っている。これね。
いい年こいたオッサンが「LaLa」をレジに持っていくのは気恥ずかしいけれど、いつもの駅前の本屋さんなので、店員さんもヘンなオッサンをよく知っている。ワシャが他の本で隠すようにしてレジカウンターに「LaLa」を置くんだけど、「LaLa」は厚くて大きいので新書や文庫では隠し切れない。レジ打ちをする際、女性の書店員さんは「LaLa」を手に取ると「ふふ」と軽く笑うのであった。
さて、なんでワシャが少女雑誌を買うか。それはニャンコ先生が載っているからに他ならない。緑川ゆきさんの『夏目友人帳』が楽しみで買っている。ただ、このところ『夏目友人帳』が掲載されるのが隔月となっているので、だからワシャの手元にも3月、5月、7月、9月号が並んでいる。
3月は「黄昏遊園地」という短編。ニャンコ先生の兄弟たちが出てくる話でそれなりに面白かった。
5月、7月、9月は長い物語が前、中、後編に別れていたので5月号と7月号は読まずに棚にしまっておいた。今回の9月号で完結したので一気に読んだのじゃ。これがおもしろかった。『夏目友人帳』に興味のない方にはどうでもいい話でしょうが(笑)。
でも、ちょっとお付き合いくだされ。
今回の話、「蔵は閉じられた」という題で、とある旧家の蔵が舞台となっている。登場人物は夏目貴志(主人公の高校生)、ニャンコ先生(大妖怪)、名取周一(人気俳優にして祓屋)。そして脇に拓磨洋介(元祓屋)が登場する。物語自体は拓磨の過去にまつわる話で、拓磨とその師匠の人間関係のちょっとしたもつれが「呪い」という形をとって残される。それを夏目、ニャンコ、名取が共同で除去するという話なんだけど、これが結構、しんみりとさせるいい話なんですね。
そこもいいんですが、名取の式(家来のような妖怪)で柊という女妖(おんなあやかし)がいるんです。これが美人なんですね。この女妖が登場して夏目と会話をするんです。
「柊、平気か?柊は蔵にあまり良い思い出がないだろう?」
柊は、名取の式になる前に、蔵に縛り付けられていた妖怪だったんです。心配する夏目に対し、柊は「ふふ」と笑います。そしてこう答えます。
「ありがとう夏目」
少し間を置き、
「もう気にしていない。名取の仕事は蔵にまつわるものも多いしな。確かにつらい時もあったが、蔵にいたから夏目にも出会えたし、名取に会えた」
このシーン、『夏目友人帳』をずっと読んでいる人間には「ぐっ」と来るものがあるんです。
最後に、もう一つ。
「龍角散のどすっきりタブレット」のCMがあるでしょ。女優の安田聖愛さんがやっているやつ。下のURLをクリックしてスクロールしてもらうとCMが見られます。
https://www.horipro.co.jp/yasudaseia/
「小粒だから、食べながらでも、ほら!」
と言った後に、ポリポリとタブレットを噛みます。そして「ふふ」と笑います。これがいいですねぇ。