血を吸われる(怖)

 昨年度の「国民負担率」が2月17日に財務省から出された。所得の47.5%が国に吸い上げられているということになる。これって江戸時代でいえば「五公五民」ということで、天領や旗本領の「四公六民」よりも重税だ。

 元財務省の官僚だった高橋洋一さんが、この「国民負担率」についてこう言っている。

《この数字にはまやかしがあって、財政赤字の分を分子に算入して考える「潜在的国民負担率」という概念に当てはめると61%の負担率になる》ということ。

 おいおい、それって「六公四民」ですよ。これって一揆の起きる寸前ではないか。所得税、住民税、固定資産税、消費税、ガソリン税、車両の重量税、相続税、健康保険料、水道使用料・・・おいおい、江戸時代は百姓が飲む水には金はかからなかったぞ。さらに言えば、都市住民だった熊さん、八っつあんに税金はかかっていない。江戸時代の庶民よりもっと重税に喘いでいるのが令和の庶民と言っていいだろう。

 ジャーナリストの有本香さんが「夕刊フジ」に寄稿したものである。

《有本香の以読制毒 原発再稼働を急げ!電力7社が料金値上げ 大手メディアが〝隠してきた〟関西、九州「値上げ見送り」の理由 日本各地で格差も》

https://www.zakzak.co.jp/article/20230602-DCAFJJFPGNIS3AXHWJWRBPFXYQ/

 江戸時代は、日の出とともに働き、日が没すればさっさと寝てしまう。だから比較的光熱費というものは掛からなかった。しかし令和の時代は、電気がなければ夜も日も暮れぬ。その電気料金がまた値上げされる。こうなってくると「七公三民」に近くなってくるぞ。庶民の財布から7割が財務省の策略で召し上げられていく。召し上げられた年貢は、公金チューチュースキームに群がる連中に分配されていく。国政の誤り、不作為のツケを国民が負担させられる。これっておかしくないかい!

 有本さんは言う。

《私たちの生殺与奪を握る電気を安く、安定的に供給することなしに、日本そのものの存続はない。原発の再稼働はもちろん、世界で効率性に優れた火力発電も活用すべきだ。「脱炭素」なる理想も結構だが、「日本存続」という至上命題にこそ注視注力すべきである。》

 電気料金、これも「公費」と言っていい。この部分が、原子力発電、火力発電に注力することで国民の負担を減らせるならば、断然そうすべきである。「環境」、「脱炭素」、「SDGs」などという戯言に大切な血税を吸いつくされてどうする!