左巻きは口ばかり

 今朝の朝日新聞投書欄右肩、80歳の無職の男性の《「戦争はダメだ」覚悟と努力を》と題された投稿が載っている。この人、80歳だから終戦時には3歳くらい、それだと戦争そのものを体験しているとは言えない。

しかし本人は戦争体験者のつもりか、《「戦争はダメだ」「二度と繰り返すな」という切実な言葉が、戦争未体験者、特に若者にどれほどの説得力をもって届いているのか心配である。》と物申す。

 ワシャの父母は二人とも90をいくつも超えているが、厳密に言うと本当の戦争は知らない。父は、銃後で輸送隊に動員されていて、トラックの助手席でグラマンかなんかに銃撃されたと言っていた。母は岐阜の田舎で学生だったので、特段の戦争体験を持っていない。90歳超えでもそうなのだから、それよりも10以上年下の人間がどれほどの戦争体験をしているのだろう。

 朝日新聞とテレビばかりから情報を得ているジイサンは、SNSなどを使って広範に国際情勢を見ている若者を心配しつつ、《ウクライナ侵攻を目の当たりにして、政界では「自衛力強化」や「防衛費倍増」を叫ぶ者が出ている。なぜいきなり軍備増強なのか。》と続ける。

 おいお~い、ジイサン、ちゃんとウクライナ侵略戦争を分析しながら新聞を読んでいるかい?それにテレビでウクライナの戦争ばかりを「目の当たり」にしてばっかりじゃダメだよ。

 あなたの国のすぐ北に、ウクライナの無辜の市民を何千人も殺戮し、核をちらつかせて領土をぶんどろうとするロシヤがいるんですよ。

 あなたの国の西の隣国はチベット人ウイグル人、モンゴル人の国に攻め入って占領し、虐殺、臓器摘出、奴隷労働などの支配をしている共産党体制の独裁全体主義国家なんですよ。その体制は、台湾に侵攻して植民地化、台湾人の奴隷化を狙っている。それに日本のEEZに5発の核搭載可能なミサイルをぶち込んできた。

 これに対してジイサンはこう言う。

《「軍備増強により利益を得る政治家」や「武器商人を代弁して議席を維持する政治家」に権力を与えないことが重要である。》

 このジイサン、阿呆なのか?21世紀に、悲惨な戦争を、沖縄、広島、長崎の悲劇を繰り返さないためには、ロシヤの独裁大統領や支那の皇帝様、北朝鮮のデブチンに「権力を与えないこと」が最重要でしょ。こんなとことで日本国内向けにゴチャゴチャ言っていないでロシヤや支那へ渡って、プーやペーに見える形で抗議運動をするべきだろう。やる根性はないと思うけど。

 ジイサンの最後っ屁はこうだ。

《戦争体験者の「戦争はだめだ」という祈りを確実に実現するには、「太平洋戦争を肯定する政治家」や「外交により戦争を未然に防ぐ覚悟のない政治家には権力を与えないという覚悟と努力が、国民一人一人に求められる。》

 だから違うって。戦争を起こしているもの、起こそうとしているものはプーとペーでしょ。まずはその2人の権力を剥奪しなければならない。「太平洋戦争を肯定する政治家」っていうが、肯定でも否定でもいい、とにかく現実に近い歴史を認識してくれていれば政治家のレゾンデートルはあるだろう。

「外交により・・・」って、おい、ジイサン、かつて外交で戦争が未然に防げた例があるなら示してくれ。「戦争」という手段は「外交」中に含まれるということを再認識したほうがいい。プーやペーが軍事力をちらつかせて外交交渉を進めようというあの卑劣なやり方、それが外交なのである。

「話し合えば分かりあえるのよ」は田嶋陽子氏の迷言だが、そんなことで争いが解決したなら20世紀は戦争の世紀にはならなかったし、共産主義という悪魔に1億人もの人は殺されなかった。国際政治は学級委員会とは違うのだ。もうそろそろ「お花畑原理主義者」、「話し合いカルト」、「お手てつないで真理教」から脱却したほうがいいと思いますよ。お爺さん。