取材、調査に行ってきました

 いやぁハードな取材・調査だったわい。初日は栃木県小山市に入った。小山と言えば、「小山評定」という歴史的なパフォーマンスが実行された地で、ここで徳川家康は「どうする?」と苦慮し、大転換をして天下を握ることになる。その決断を小山でした。来春から始まるNHK大河ドラマの後半の見せ場になるだろう。

 小山市は、そういった徳川ゆかりの地でもあり、西三河とは比較的縁のある場所なのだった。

 とはいえ、そんな調査に行ったわけではない。別のハード的な、それこそ半日、喧々諤々の取材と歩き詰めの調査だった。

 その日は埼玉県の大宮までもどって宿泊をした。翌日の調査の場所へのアクセスのいい場所に拠点を置きたいがためである。

 大宮は20年くらい前に、やはり取材・調査で訪れたことがあり、知らない街ではなかったが、いやはやこの20年で大きく変貌をしていましたぞ。浦和市などと合併し政令市になり、大都会の拠点といった風貌を持つにいたっている。 夕食もそこそこに街を見て回った。武漢肺炎の第7波が懸念される状況でも、街は元気だった。

 2日目である。午前中は大宮区役所に行ってひと仕事済ませる。そこから春日部市まで出て、クレヨンしんちゃんの取材をする。昼食もそこそこに(って、ワシャの食事はそこそこばっかり。旅先ではあまり食欲がないんですね)春日部市をぐるっと歩き回った。やはり現場にいろいろなものが落ちているんでね。

 それから某所で「シティプロモーション」についての議論を予定時間をオーバーして出しつくし、その後、とある建設現場に入って視察をする。これが暑い。かんかん照りの工事現場ですぞ。100億円規模の建物の基礎工事をやっている。見て回るところは広大で、基礎工事だから日陰をつくっているようなところはどこにもない。現場監督に説明をしてもらいながら息も絶え絶えになってしまった。

 へとへとで大宮にもどって、夕食もそこそこにして、ホテルで取材内容の整理をしていたんだけど、左足の付け根が痛いんですね。こんなところが痛くなったことがなかったので、おかしいなぁと思いつつ、指でマッサージをしていて気がついた。

 万歩計を確認すると、今日1日の歩数が27,000歩を超えている。昨日も軽く10,000を歩いているんで、足が悲鳴を上げていたんですね。

 3日目である。今度は千葉の船橋まで足を延ばす。西船橋駅の南側の広大な埋め立て地におそらく規模で言えばトップクラスのアリーナができる。やはりそこの建築現場に行って、調査研究、情報交換を半日行った。もちろん現場も拝見したのだが、ここも広い。そして基礎工事なので、太陽光を遮るものはありません。まるでフライパンの上の肉状態で熱くて暑くてかないませんぞ。

 昼食は、その現場の北側に「ららぽーと東京ベイ」があって、令和7年に西三河にも「ららぽーと」ができることもあって、昼食を兼ねてそこも調査することにした。ここは涼しい。ありがたや~。昼食は美味そうな蕎麦屋がテナントとして入っていたので、そこでおろし蕎麦をたぐった。美味~!

 蕎麦だから、つるつるといただいて、すぐに調査を再開した。テナントの状況とか、駐車場の様子、車や人の導線、平日の客の入り、客層の状況などなど調べることは山ほどある。それでも帰る時間もあるので、1時間半ほどの滞在では、なかなか手ごたえのあるものは見つからなかった。それに年間2600万人がやってくるという広大な施設は、なかなか歩き切れるものではない。畏るべし首都圏。東京駅から30分の利便性は侮れない。

 このエリアの都市化の進捗度合いを見ると、「水が足りねえだ、お代官様」と騒いでいる西三河の農村風景が懐かしくなってくるなぁ。

 しかし、この地域も含めて、首都圏の郊外都市は若い子育て世代に人気があるという。実際に先に調査に行った流山市などは若者の流入人口が著しい。流山は農地や山林を住宅地、商業地に転換して町を若返らせている。 名古屋から10分、20分の立地にある西三河刈谷市は頭一つ抜け出しているが、その他の自治体の切れ味は悪い。

 川勝のボケが方針転換をしたようだ。これでリニアが名古屋まで開通すれば、西三河は品川まで1時間でアクセスできる地域になる。そして名古屋市域からの若い世代を取り込んで人口増加を図れば、これは50年100年の大計を組むことができるのではないか。

 というようなことを考えながら、家路についたのでありました。同行した同僚たちは「盛り込み過ぎじゃないの?」と言っていたが、まだまだ、取材、調査ってのはこんなものじゃない。「夕ご飯美味しいものを食べようね」などと言っているうちは、甘い!夕飯などサンドイッチとビール1缶で済ませるくらいの気概がなければ、まともな調査などできるものではない・・・とまでは言わないけれど、観光旅行気分、アリバイ作りの視察調査なら行かないほうがいい。これだけは言っておく。