大相撲夏場所の感想

 横綱照ノ富士が7回目の優勝を果たした。中日までに3敗を喫したが、9日目から連勝し、なんとか決勝戦をせずに賜杯を手に。

 10カ所にもテーピングをする小汚い横綱だけど、それでも横綱横綱である。体調が悪かろうが、土俵に上がる以上、しっかりと優勝戦線に踏みとどまって大相撲を沸かせてほしい。

 不甲斐ないのは大関陣で、貴景勝は千秋楽に勝ち越しを決めることができた。御嶽海は6勝9敗、昔はクンロク大関(9勝6敗)と蔑まれたものだが、ロックン大関とは・・・。御嶽海は、北設顔(愛知県北設楽郡岐阜県恵那郡、長野県伊那地方に見られる顔立)を持つ郷土力士なので、ずっと応援してきたが、今場所は不甲斐なかった。ぜひ、養生をして名古屋場所では復活を果たしてほしい。

 正代の5勝10敗は言語道断だ。大関の星ではない。7日目に北勝富士に負けた時点(1勝6敗)で、休場すべきだった。

 先場所優勝の関脇若隆景、中日に3勝5敗と振るわなかったが、その後、白星を並べて9勝6敗に収めた。後半の相撲が前半に出ていれば、あるいは連続優勝をあったかもとファンは妄想するのであります。

 西の小結で優勝経験者の大栄翔も頑張った。初日に横綱を破った一番は見事だったし、二横関に土をつけ、両関脇にも勝って、11勝4敗は見事と言うほかない。欲を言えば、豊昇龍、霧馬山には勝っておいてほしかった。大栄翔の力量から言えば勝てぬ相手ではない。この二人を土俵に這わせておけば、楽々優勝していたものを。

 関脇、小結の強い場所はおもしろいというが、それでももう少し大関陣が踏ん張ってもらってこその土俵である。

 平幕に目を転じたい。東2枚目の霧馬山の10勝は評価できる。体もできていたし、これから楽しみな力士になってきた。西2枚目の琴ノ若が9勝。まだ取り口が粗いところが目立つが、土俵の数をこなしていけば粗さが取れてくるのではないか。

 宇良は9勝して13日目に阿炎から黒星を喫して休場をしてしまった。それでいい。無理は禁物だ。勝ち越せば休場して、身体を労わって長く土俵に留まってほしい。

 ワシャの応援している翔猿、志摩ノ海、琴恵光はことごとく負け越ししてしまった。サミシー!

 ワシャがとくに応援している「パンの山」こと明瀬山は、ケガに依って幕下まで陥落してしまった。幕下45枚目から、じわじわと勝ち星を挙げて、今場所は幕下8枚目で勝ち越した。14日目に4勝目を上げたときにはホッとしましたぞ。来場所は数枚上がって、幕下上位になる。星数によっては、十両とも当たる可能性も出てくる。これは楽しみだ。愛知県春日井市出身のパンの山~、頑張ってくれ~。

 

 愛知県春日井市と言えば、市長選が行われたんですね。3人の新人が立候補して、元春日井市の企画政策部長が当選した。他の2人はどちらも3期目の市議会議員からの立候補だったが、実務派の元職には歯が立たなかったようだ。

 基本的なことを言えば、市議会議員に行政執行能力はあまりない。そもそも基礎自治体は国政と違って、政治家の出る幕はないし、あまり出過ぎると行政の邪魔になる。だったら行政をよく知っている行政マンからトップを選ぶ方がなにかとやり易く、市民サービスも行き届く。

 そういった意味では春日井市はいい選択をしたと思う。前市長も4期で勇退している。今回の当選者の事務所にも顔を出しているというから、この元職の人が後継者だった可能性が高い。それでいいのだ。基礎自治体の首長など4期もやれば上等で、そして後継者を市の職員から選んで当選させる。そういったことができる人が有能な首長と言える。うらやましいなぁ(笑)。

 パンの山~、頑張って幕内に戻り活躍して、春日井の名誉市民になってくだされ~。