背骨と沖縄

「蔦魚と落語」を調べようと思ったんだけど、朝日新聞を読んでいたらあまりにも「沖縄の本土復帰」がネガティブに書かれているので、ムカッ!ときたので、そっちを書くことにする。

 まずは1面である。

《基地負担続く50年》

《復帰50年基地はなぜ動かないのか》

《72年5月15日沖縄復帰「先生はうれしくない」》

 こう見出しでたたみ掛ける。

 そして朝日の那覇総局長が《沖縄の歴史と現実 見つめ直して》と題し傾いた論を展開する。もちろん天性チンコも沖縄ネタときたもんだ。

 内容を見てみよう。

 静岡市サヨクの女性が小学校の頃の思い出を開陳する。沖縄出身の若い女性の教師が本土復帰の日に「私の生まれた沖縄というところは、みんなの住む日本に帰ってきます。でも、私は少しもうれしくありません」と教壇で言ったそうな。なにかの事情があってそう言ったんでしょうが、その理由は紙面のどこにも書かれていない。あとは新聞購読者が、誘導記事の多い紙面を読んで洗脳されてテメエらで考えろってか?

 さらに米軍が起こした犯罪や事故を論って、それは「国土面積の0・6%の沖縄県に、全国の米軍専用施設の7割が集中」しているからと決めつける。確かに犯罪や事故は許されざることである。絶対に撲滅してもらわなければならない。罪が米軍関係者だからと言ってうやむやにされてはたまらないとも思う。

 しかしそのことで沖縄の地政学的な位置づけが変わるものではない。台湾に近接し、台湾海峡が目の前に横たわり、そのむこうには支那が強引に軍事基地を造って占領しようとしている南シナ海がある。もちろん支那の船がうろつく尖閣諸島沖縄県にある。 こういった状況が戦後ずっと続いている。むしろ支那の軍事力が増強され、沖縄周辺の軍事バランスは壊されつつある。壊れるとどうなるか?それは簡単だ。台湾が、尖閣が、沖縄がウクライナと同じ状況になるということである。 沖縄はそれでも多くの米軍基地があり、自衛隊も駐屯しているので、台湾よりも安全かも知れない。しかし、今日の朝日新聞は「基地を減らせ」と相変わらずの売国モードが著しい。

 那覇総局長は言う。

「多すぎる基地負担を減らして欲しいという度重なる訴えはまともに扱われていない。戦力を持たないという平和憲法と、米軍に基地を提供する日米安保。戦後日本の二つの背骨が抱える矛盾は、安保の実態とともに沖縄に押し付けられた」

 だからそれは支那に言え。支那覇権主義を捨てて、普通の民主的な国になっていれば、沖縄に基地などいらない。

平和憲法」と「日米安保」を矛盾した背骨と決めつけるが、そいつは違うぜ、総局長。「憲法」と「安保」が支え合って背骨を構成すればいい。しかし、「憲法」のほうが長年の加齢のために歪んできているのだ。痛みもでている。だから、矯正して、あるいは手術してきちんとした姿勢を保ち痛みを解消しようということなのである。「憲法」にくっついた歪な「平和」は、椎間板からぐにゃりとはみ出した軟骨のようなもの。環境が苛酷になってきている。一刻も早い手術をしないと足腰が立たなくなっちまいますぞ。