世界でもっとも幸福な国

《2022年「世界で最も幸せな国」は5年連続でフィンランド

https://www.timeout.jp/tokyo/ja/news/2022-world-happiness-report-032322

 順位はこちら。

https://graphics.reuters.com/LIFE-CAREER-LJA/0100B0CQ0S3/index.html

 トップ20位までが白人の国家である。21位にアラブ首長国連邦、25位に台湾、61位に韓国、62位に日本となっている。コソボルーマニアカザフスタン、フィリピン、ハンガリー、タイ、ジャマイカなんかも日本よりも上位にいる。  合計ポイントの差でいうと、1位のフィンランドと日本の差が1.919ポイントである。では、プーチン独裁の続くロシヤとの差はというと、0.325ポイントで、数値から見れば日本はフィンランドよりもロシヤのほうが近い。完全に自由を剥奪された香港ですら0.361ポイントの差なので、日本はそれらと大差のない不幸な国なんだね(笑)。

 ある識者は、《上位の国々と日本との大きな違いは、「他者への寛大さ」》だと指摘する。「他者への寛大さ」が日本人は156か国中92位なんだとさ。この識者も後段で言っているのだが、これらは各国の回答者の主観であって、基本的なことを言えば、欧米の物差し、価値観で計ったものでしかない。

 欧米各国は「いろいろな方法で他者を援助している」のだそうな。ある実験結果で、親切な行動を積極的にやっている人は幸福を多く感じるという。だから、見え見えで親切を行使できる欧米のほうが幸福なのであ~る・・・ということらしい。

 報告書には「例えば、見知らぬ人のためにドアを開けてあげるとか、褒めてあげるとか、病に臥せっている親戚を介護するとか、伴侶を気遣ってあげるとか、拾った財布を持ち主に返してあげるとか、小さいけれども意義がある寛大な行動だ」と書いてある。

 でもね、日本人はそんなこと、そもそも無意識の行動の中で当然のようにやっている(もちろんバカにはできませんが)。ゆえに、見知らぬ人にドアを開けても、褒めても、介護しても、気遣っても、当然のことなので「幸福」であるなどと烏滸がましく思わないのが日本人なのじゃ。

 さらに言えば、落とした財布は、日本が一番もどってくるんじゃないんですか?  この識者は、日本が下位に甘んじているのは「この国が不寛容社会」だからだと言っているが、お門違いですな。確かに民度の低下によって不寛容にはなってきている。しかし、欧米諸国と比較して、日本が際立って不寛容であるとは言えない。

 こういった欧米基準の物差しで、日本人を計るのはよそうよ。そもそも歴史、文化、風土がまったく違うんだから。

「脱炭素」にしろ、「SDGs」にしろ、欧米発信の概念で日本を拘束するのはいかがなものか。 そういった流行に易々とのせられて、まさか、組織名まで変えているボンクラ自治体はないでしょうね。

 ワシャが暇を見つけて、全国の自治体の組織名を確認したところ、「SDGs」については「室名」にしているところが2つ、「課」では1つあった。ご愁傷様。

 ジャーナリストの有本香さんが、《最近「親ガチャ」って日本語を覚えたけど、日本で生まれた時点で「国ガチャ」に成功している》というツイートに反応して、

「これは本当にそう。日本に生まれた時点で宝くじにあたったようなものだと思ったほうがいい」

 と、言っておられる。まさにそういうこと。

 ワシャは、間違いなくフィンランドデンマーク、スイス、アイスランドノルウェーよりも日本に暮らしたい。フニャチン岸田にリン外相でも日本のほうが歴史、文化、風土、国民性・・・どれをとっても深みがあって、どんな状況にあってもそこに身を置いてまったく厭きない。

 言葉にしても、アルファベットだけ、漢字だけの国よりも、漢字もあり、ひらがな、カタカナがあり、英語すら日本語の中に取り混ぜて表現できる。こんな言語ってありませんよ。この多様性ひとつをとっても、日本人は幸福である。しかし、その幸福は普通のことなのでまったく意識をしない「幸福」なのである。

 まともな識者は、日本がダントツの1位であることを知っている。知らないのは阿呆な識者ばかりなりけり。