はえーよ、師匠

 柳家小三治師匠の訃報は昨日伝えた。今日の新聞の一面に載るのかと思ったら、どこも休刊日で、ホント、紙の新聞なんてもう役に立たなくなってきていることを実感する。

 そんなこたぁどーでもいい。小三治師匠のことである。東京の寄席では何度も聴かせてもらった。ワシャ的に最後となったのは平成31年3月30日の幸田町民会館さくらホールの「死神」「小言念仏」だった。

https://warusyawa.hateblo.jp/entry/2019/03/31/135640

 今、思い返してもいい高座だったなぁ。もっと聴きたかったなぁ。くだらん医者だか研究者だかは知らないが、バカどもがこの1年10カ月あまり煽りに煽って、小三治師匠の出番を奪っちまった。小三治師匠のまったりとした枕が聴きたかったなぁ。武漢ウイルスなど小三治枕で撃退できたんじゃないか。

 当代最高峰の噺家重要無形文化財保持者、名人、落語会の至宝・・・しかし、そんな肩書や褒め言葉なんてなんの価値もないと思っている。高座に座った小三治師匠のたたずまいそのものが、落語なんですねぇ。

 小三治師匠がこう言っていた。

「この頃みんな、笑わせすぎだよ。いかに笑うかじゃない。笑わせないでもらいたい」

 それでも師匠の落語を聴いていると、笑いがこみ上げてくるんですよ。もういっぺん、「青菜」「あくび指南」あたりを聴きたかったなぁ。彼岸寄席では掛けるんでしょ。