小学校の児童会、中学・高校の生徒会を経験して、政治などというものはガキでもできると思っている。若いから政策実行に不利があるかというとそんなことはない。そのために政治家を支える官僚組織、事務方が存在するのである。だから、外交を担う国政では、多少の経験と顔が必要だから80歳定年を我慢するが、地方自治体は町の活性化を考えると、ジジイは要らないというのがワシャの考え方で、70歳を超したら議員から身を引くことが必要だと思っている。
そういった意味で今回市議会議員選挙が実施された愛知県西尾市の結果を見てみたい。
西尾市は、市議会議員の平均年齢が高いことで有名だった。市町合併をやっているので、どうしても町部選出が比較的高齢者が多くなってくる。なので70代80代議員がけっこういた。今回の選挙でさすがに80代は消え去ったが、それでも9人の現職候補者が70歳を超えていた。でもね、西尾市民はいい選択をして、現職4人を落としている。
ワシャはね、落選した70代の候補者の資質を責めているのではない。立派な人もいただろうし、地域に貢献した人物もいたでしょう。そのことを言っているんじゃないんです。年齢のことを言っているだけのことである。
市会議員なんてのは、普通の市民感覚と一般的な教養をもった人で郷土愛のある人なら誰でもオッケーだ。そういったことに年齢は関係ないでしょ。
不利な状況としては70代80代になると加齢とともに身体的な能力が落ちてくる。老眼で細かい字が読めない。耳が遠くなり人の話が良く聞こえない。集中力が続かずついつい議場で寝てしまう。立ったり座ったりに「どっこいしょ」と言ってしまう・・・などなど老化現象による動きの衰えはどうしようもない。これに加えて脳力の低下である。本人はシャキッとしているつもりでも、さっきの会議で打ち合わせたことを忘れてしまう、同じことを何度も繰り返いして言い出す、なんてことが多くなる。
そういった老醜を晒してまでやる仕事じゃないって。未知数だが、まちづくりに燃える若い人に道を譲っていいと思うけれど、年4回の定例会と2~3回の臨時会にしかお顔を拝見しなくて年何百万かの報酬にありつける。よぼよぼの老議員にはなかなか美味しいから、しがみついてしまうかもね(笑)。
それでも当選者の下位に高齢者の現職が苦戦しているところを見れば、西尾市も徐々に健全な方向に向かいつつあると見ていい。全国的に見れば、まだまだ地方自治の夜明けは遠い(泣)。