蓮舫氏のあやまり

 今朝の朝日新聞「耕論」。

 論を耕すのはいいけれど、種を撒くのが左撒きばかりだから、育つ作物が傾いて仕方がない。

 今日も筆頭の論者が立憲民主党代表代行の蓮舫氏である。そりゃ傾くわ(笑)。お題は《「熱」ある質問 行政動かす》とあるが、違うな。《「熱」に冒された質問 行政動かず》じゃないの。

 1月27日の予算委員会で、菅首相に「そんな答弁だから言葉が伝わらないですよ」と、極めて不遜に罵声を浴びせるように言った。いくらなんでも一国の総理に対して失礼極まりない。ものには言い様というものがある。劇場型はけっこうだけれど、日本人はあまりにも激情的な言い方を好まない。あ、蓮舫氏、日本人じゃなかったっけ?二重国籍だから半分日本人か。

 蓮舫氏は言う。

《「熱」ないと本音は引き出せないとの思いがあります。》

 違うね。「熱」は内に秘めるもので、迸らせるものではない。一流の俳優になると、大仰な演技をしなくても観客にその心情、思いを伝えることができる。その点、蓮舫氏は国会劇場の二流、三流女優と言っていい。こうも言っている。

《本音を引き出そうと、あえてあの言い方をしたのではありません。降りてきた言葉です。》

 熱に浮かされているのか。「降りてきた」って、あんたはイタコか!

 そもそも国会議員たるもの、質問など綿密に計算しつくされていなければならない。完璧に組み立てられた質問は聴いていても心地よいくらいだ。その質問が答弁と絶妙のハーモニーを奏でる時、国民は「いい質問だった」と感じるのである。

 今回の蓮舫氏の質問が、事後、大きな批判を招いたということは、多くの国民が不快だったということに相違なく、もちろんワシャも思想信条の違いを差し引いても不快だった。

《短いキャッチフレーズを使うなど言葉を絞ります。批判を承知の上で》

 アホか!それをワンフレーズ・ポリティクスと言って、あのトンデモ宰相の小泉氏が多用して、あんたら、めいっぱい批判していたじゃないか。自分たちがやるについては許容するんだね。左翼お得意のWスタンダードでんがな。おおお、確かに蓮舫氏、文中で小泉元首相を評価している。

小泉純一郎さんはわかりやすかったです。》

 分かりやすいだけではダメなんだ。あなたが大流行させたワンフレーズ「一番じゃなきゃダメなんですか?」は、見事にその後、ダメだったことが分かって、あなたは公式に謝ったではないですか。言ったもん勝ちではないのですよ。

 蓮舫氏の著作、そのまんま『一番じゃなきゃダメなんですか?』(PHP)の帯に「躊躇、後悔、遠慮・・・いっさいナシの私の政治信条」とあるけれど、スーパーコンピューター1番じゃなきゃダメだと後悔したから、発言を訂正したんでしょ。言葉を口から吐くときには、綸言汗のごとしと自覚して、躊躇し遠慮もしながら言われた方が、上品にも上等にも見えますから。