絡合多様体論

 1月10日の日記は「絡合」というテーマで書いた。

https://warusyawa.hateblo.jp/entry/2021/01/10/174708

科学者の武田邦彦先生が言われた言葉で、先生の発言は上記のURLの後段に書いてある。

 翌11日も「絡合とお経と夏目友人帳」と題して、「絡合」絡みの文章を上げている。「絡合」が生命に、延いては宗教に関わるのではないか?と武田先生が示唆していただいたので、臨済宗松原泰道師の言などを引いている。

 10日のほうに《佐俣満夫『天球のラビリンス Ⅳ 絡合多様体論』(丸善プラネット)という書籍の存在を発見した。》と書いた。その後、図書館で借りようと思ったが、近くの図書館にはなく、名古屋の図書館から、相互貸出制度で借りてもらって、今、手元にある。2日前くらいから読み始めたのだが、これが見事にチンプンカンプ~ンなのじゃ(泣)。

 表紙裏には《読者はページを繰るごとに、今まで見たことのない幾何構造を目にするであろう。》とあるけれど、ページを繰っても繰っても、今まで見たことにない文言ばかりで途方にくれるばかりであろう。

 それでもね、無駄な抵抗と知りつつも、巻末の索引で「絡合」を調べて、そのページに当たった。7カ所くらいに「絡合」があって、その中で「10.2.3 絡合多様体の定義と絡合点」の「(1)絡合多様体の定義」という項を見つけた。これで定義がわかるわい!と喜び勇んで見てみると、トホホ。

位相空間SにおいてIサイクル分の角度変数の集合を{θ}とし、θに対しf(θ)なる演算が存在して、その結果、集合{Pθ}が得られたとしよう・・・》

 まったく何を言っているのか理解できません。おそらく本になっているということは、この日本語を読んで「なるほどなぁ」と納得できる方がお見えになるということで、それは素晴らしいことだと思う。算数を小学校4年の時から選択していなかったアホシャワは、今さらながらに、こういった専門書が理解できる数学ができる方々を尊敬します。

 唯一、ワシャがまともに読めたのは著者が巻頭に書かれた「古希と数学」という文章である。そしてそこに感動を得た。その部分を引く。

《さて、私はもともと数学の研究者ではない。公害、環境の研究の傍ら「人間はなぜこの苦界に生きねばならないのか」ということで、さまざまな哲学書、宗教書を読んできた。そのうち仏教経典の大蔵経が一番多い。哲学や宗教を深めようとするとき、箕のまわりの科学技術がほどほど邪魔になる。つまり、形而上的思考に対し圧倒的再現性をもつ実際の科学がせまってくるのである。この哲学、宗教、科学を対等に置くには、科学の基礎をなす数学を哲学、宗教、科学の遠く分水嶺にまでさかのぼって探求する必要があった。》

 ううむ、とほほ、なんとか言っていることは分かる・・・ううむ、まだまだ勉強が足りないというか、ワシャは本当に勉強をさぼってきたのう、とほほ。

 もう少し、頑張ってみるか。