会議顛末

 28日に臨時の大きな会議があった。ワシャは登場するつもりがなかったのだが、夕方まで会社の役員控室で仕事をしていたために、白羽の矢が立ってしまった。しまった!急遽、会議で質問をすることになり、そのための準備を午後8時くらいまでかかって調整した。まぁなんとか体裁だけは整えたが、なにしろ急ごしらえの質問なので奥行きがない。そもそも、今回の議題のネタ自体が薄いので、質問を止めていたのである。それを急に振られてもねぇ(泣)。

 とはいえ、薄い議題の質問と言えども、複雑に絡み合ったもの、きめ細かく編み上がったものがいいに決まっている。薄い内容で四苦八苦したのだが、如何せん、一夜ではなんともならなかった。しかし、プレゼンターワルシャワとしては、納得がいかない。だからギャグを盛り込むことにした(笑)。

 まず、のっけの掴みで、この武漢肺炎禍の中で苦労している飲食業の話を持ってきた。よくいく料理屋の女将の話を引いて、今の状況が厳しいことを前振りにした。前振りの前振りで「私はあまりお酒が得意ではないものですから、居酒屋、料理屋などにはめったに行きません」と行ったところ、これがドカンと受けた。役員仲間からは爆笑とともに「何言ってんだよ!」とヤジが飛んだ。

 そっちこそ何言ってんだよ。ワシャは酒は好きだけど得意じゃないんだ。居酒屋、料理屋だって、めったやたらに行っているわけではなく、週に何度か思い出したように顔を出しているだけじゃ。

 そしてもうひとつ、質問の中に笑いを潜ませた。これはまさに会議室に入ってから修正したところである。

 前のベテラン議員が、質問の中で何度か「社長、お答えください」とか「副社長、ご答弁ください」というようなことを言っていた。ただ、この会議は、どちらかというと担当課長が答える会議だったので、結局、社長、副社長は答弁に立たなかった。

 だからその一連のやりとりを聞いていて、急遽、言い方を変えた。

「・・・について社の方針をお聞きします。社の重要な考え方ですけれども、課長さんで結構ですので、お答えいただきたいと思います」

 こう言ったら、前の役員のピリピリした「社長!社長!」という緊張した呼び掛けから緩和したんでしょうね。やはり会議室は安堵の笑いに包まれた。めでたしめでたし。