小さな新聞記事から

 今日は土曜日だというのに、ちょいと重めの打ち合わせが2つ入っている。ひとつは昼で、もうひとつが夕方にある。どちらもワシャは重要なキーパーソンを割り当てられており、そこでそれなりのことを発言しなければならない。その基礎資料を今からつくる予定だ。余裕で日記を書いているように見えるでしょうけど、内心は結構あせってまんがな。

 

 まず、今朝の朝日新聞から。地方版(三河版)に《新聞を読んで情報力アップ!》という見出しに目が留まった。さらに少し小さい字で《高校生に読み方講座》とある。

 内容は名古屋のとある高校で朝日新聞社員が講師で、「新聞を読んで得られる読解力や情報処理力は入試に生きる。見出しだけでも読んでみて」と説明したそうな。

 どうでしょうねぇ(笑)。今の高校生ならスマホでいろいろな情報を入手できる。現実に、ネットのほうが新聞紙面に載る情報よりも早いからスピードということではすでに過去の遺物になりつつある。

 さらに、朝日新聞だけを読むというのは極めて危険な行為である。といっても中日新聞毎日新聞も論調は似ているので、その3紙併読程度では毒は薄まらない。

 ワシャはそれに加えて産経新聞、読売新聞を読むようにはしているが、なかなかそれだけの新聞を並べて読むというのも現実的ではないですよね。

 それに今回のアメリカ大統領選挙に関していえば、産經ですら同じ方向があったので、新聞を何紙重ねようとも、そこからの情報で、核心の事実に迫れるということはなかった。やはりネットなどの情報や、その他の書籍、文献を確認して、ようやくぼんやりとした像が見えてくるくらいのことであろう。

 とにかく心配することは、新聞に書かれていること(テレビは新聞社の傘下に入っていることが多いので論調が同じになる)が事実だと思ってしまう危険性からは子供たちを守りたいと思っている。

《新聞とネットなど他のメディアの長所短所を比べながら、情報の受け取り方も開設した。》と、記事にあるが、ここが心配だ。朝日新聞というのはかなりマニアックな新聞で、どちらかというと「赤旗」に近いと思ったほうがいいくらいだ。だからかなり天邪鬼の勝谷誠彦さんとかが読むか、左巻きの信者が読むものであって、まだなにものにも染まっていない高校生が読むものではない。こんな危険なものを読むのだったら、エロ本のほうがはるかに安全である。

 ワシャも教員だった父親の影響で、物心がつくころから朝日新聞に囲まれて育ってきた。だから就職の時にも、地元企業の有力者(保守系)から「憲法をどうしたい?」と尋ねられて、胸を張って「現行憲法を守ります!」と答えて、就職できなかったわい。

 あの頃は、共産党のパシリである民青とはキャンパスでやり合っていたが、それでも頭は朝日新聞に洗脳されていたんだね。

 ワシャが朝日新聞の呪縛から解放されるには、何年もの歳月と、ある本との出会いが必要だった。

 21世紀が明けてその直後に手に取った本、日垣隆『エースを出せ!脱「言論の不自由」宣言』(文藝春秋)である。この本の第一章が〈朝日〉であり、それまでワシャがコラムのお手本のように信じていた「天声人語」を木端微塵に砕いてくれたのだ。

 それまでワシャは「天声人語」をまとめた本(毎年発売される)をありがたく購入して読んでいた。しかし、日垣さんの一撃で洗脳から脱することができて、あらためて「天声人語」を読み直して見たら、これらの多くが「駄文」であることに気がついた。あわせて洗脳の怖さにも身震いをしたのだった。

 

 教育関係者にくれぐれも言いたい。新聞を読む訓練を子供たちにさせてはいけない。活字に親しませるということであるなら本を読ませることである。

 そして情報を鵜呑みにしないことも教えよう。朝日新聞がこれまでどれほどの嘘、デマ、プロパガンダを紙面で展開してきたか、そういった勉強をさせるためであるなら、過去の朝日新聞は一級の資料と言える。

 冒頭に「まず、今朝の朝日新聞から」と言いながら、この記事だけで1600字を書いてしまった。こんな小さな記事から、これだけ考えさせられたということを考えれば、朝日新聞、おぬしもやるのう~。

 そんなわけはないか(嗤)。