市民・国民を守るために

 今朝は久しぶりに午前中の予定がなく、だからというわけでもないのだが、午前9時半過ぎまで寝てしまった。午後からはまた野暮な会合があって、義理でそこに出席をしなければならない。最初はね、隣町(辺鄙なところ)で会議を開くということで、移動手段を自転車と公共交通機関しか持たないワルシャワは、「残念ですね~。自転車では遠すぎて行かれないし、鉄道が通っていないので電車でというわけにもいかない。参加したいのはやまやまなんですが、今回は辞めておき・・・」とそこまで言いかけたら、先輩の委員が「ワシャさん、僕が迎えに行くから一緒に行こう」と提案したてくる。

 そこまで言われては、断ることもできない。「そうですか?先輩が迎えに来ていただける?では・・・」ということになった。はっきり言って有難迷惑なんですけど(怒)。

 とはいえ、それは午後の話。午前中は久々の自由時間である。コーヒーを煎れて(もちろん自分でね)、それを飲みながら、「おちょやん」の週間総集編を観て、来週ある読書会の課題図書を読みつつ、i-Padでニュースを検索している。器用でしょ(笑)。

 およよ、こんなニュースがトップに並んでいる。

《包丁男「凶器を捨てろ」の警告無視し2m先まで接近…警官発砲、胸に当たり死亡》

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6379819

《菅政権、「敵基地」議論なき装備増強 国産ミサイル長射程化(深層探訪)》

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6379827

 見つけた瞬間に「今日の日記はこれにしよう」と思い立った!「おちょやん」のほうでも片岡松十郎という歌舞伎役者が登場してくるんだが、これがなかなかいい役者っぷりで、面差しがいい。化粧をほどこすと、どことなく海老蔵を思わせる顔立ち、素顔は大麻の伊勢谷くんに年齢を重ねたような面差しで、ブ男の多い歌舞伎界においては真の二枚目として通用する。「この話でもいいか」とも思ったんだけど、こっちのほうがよさそうだったのでこっちにします。

 まず包丁男なんだけど、家族から「兄が包丁を持っている」と110番通報があって、警官3人が現場に駆けつけたわけだ。玄関先で男(37)と遭遇し、包丁を振りかざして近づいてきたため、40歳代の男性警部補が拳銃で1発発砲し、男の胸に当たった。男は約2時間後に搬送先の病院で死亡が確認された・・・という事件である。

 日本の警察は世界の中でももっとも銃を発砲しない警察である。どれほど自分が危機に陥ろうと「まだ撃ってはいけない」と自制する妙な警官なのだ。

 アメリカのポリスなら、少しでも不審な動きをすれば遠慮なく撃ってくる。後進国の警官など、賄賂を要求し断っただけで発砲するだろう。記事を引く。

《県警の発表によると、警部補ら署員3人はそれぞれ拳銃を構えて「凶器を捨てろ」と何度も警告したが、男が何かを言いながら包丁を振り回し、約2メートルの距離まで近づいてきたため、警部補が発砲したという。包丁は刃渡り約20センチ。男の家族は、男が精神的に不安定だったと話しているという。》

 日本の警官なら、何度も「凶器を捨てろ」と狂気を捨てない男に警告したことは間違いない。それに民家の玄関である。それほど広くはあるまい。ワシャの家でも一間(180㎝)ほどの玄関で、ドアはその半分くらいで、そのあたりに警官が3人立ってピストルを構えるなどというスペースはない。おそらく先頭に警部補がいて、その背後から部下がドア越しにピストルを構えている・・・といった状況であろう。

 そこに狂った男が刃渡り20㎝の包丁を振り回して迫って来てるんですよ。腕が90㎝、それに刃渡りが20㎝だと、男との距離は2mかもしれないけれど、狂気の凶器は90㎝のところまで迫っている。これで発砲しなければ、それは警官の自殺だ。

 お役所の中でもっともお役所候のお役所が警察なのだが、新潟県警は「現時点では適正な(拳銃の)使用だったと考えている」と説明しているんだとさ。おいおい、ここで拳銃をしようしなければ警部補は刺されているぞ。世間様も、警部補の拳銃発射を褒めこそすれ、批判するところなど1㎜もねえだろ~。

 

 で、《菅政権、「敵基地」議論なき装備増強 国産ミサイル長射程化(深層探訪)》である。

 この話には、「狂気の凶器男」射殺がとても参考になる。「狂気の凶器男」を、「某国」に喩えよう。某国の核弾頭を搭載できるミサイルの射程は日本国をすべて網羅している。西三河だってピンポイントで狙える精度もある。まぁ田舎を攻撃してもあまり効果はないとは思うけれど、日本列島に住むすべての人に刃渡り20㎝の包丁が突き付けられている。いや、爆心地に近ければ、包丁より楽に死ねるかもしれないが、少し離れると地獄のような苦しみを味わうことになる。

 今、日本は狂気の包丁男3人に囲まれて、丸腰で立っている警官のようなものだ。包丁男が振り回している包丁は、今のところ、空を切っているが、もう顔の横を掠めてはいる。

 この状況で、丸腰で「遺憾の意」を唱え続けていて、警官は市民を守れるのだろうか。

 安倍前首相は言っている。

北朝鮮や中国がミサイル技術を大きく向上させていることを念頭に、「受け身」のミサイル防衛にだけこだわっていてはいずれ対処困難になると判断。「この際『打撃力』に踏み込んで抑止を図るべきだ」》

 これに対して公明党は、「選挙前に議論はできない」と検討に一貫して否定的なんだそうな。

 おめーら、国民の命よりも選挙かよ(呆)。

 

 もう一度、新潟の刃物男への警官の発砲について考えてみてください。これは、武力を行使できない軟弱な国家と、他国に対して武力で威嚇してくる国家という国際情勢と、実は同じことなんですよね。

 共産党の田村智子政策委員長は「専守防衛をかなぐり捨てるものだ」と猛反発しているようだが、嗚呼、国売ることなかれ。オバサン、「専守防衛」なんてお花畑の夢のまた夢なんだって。こいつら本当に国を売っている。

 某国が日本に向かって発射した核ミサイルを、着弾する前に撃ち落とすって、あーた、乱射された機関銃の弾を、「全部、空中で撃ち落とせ」というほど難しいものなんですよ。そりゃいくつかのミサイルは迎撃できるかもしれないが、ならず者は何百発ものミサイルを保有している。その内の1発が名古屋に落ちてごらんなさいよ。軽く20万人は死に、何百万人もの人間が負傷し、後遺症を抱えて苦しむことになる。

専守防衛」なんていう夢物語をかなぐり捨てなければ、新潟の民家で家族と3人の警官は刺殺されていたかもしれない。

 よく撃った。新潟県警の警部補殿。