夢の中へ

 昨日、いつもの読書会。2カ月2度ほど延期になっているので、課題図書は3月に決めた門田隆将『死の淵を見た男』(PHP)であった。本自体は平成24年に出版された本でいささか古いが、3月に「Fukushima 50

https://www.fukushima50.jp/

が公開されるという話だったので、「こりゃ話題になるな」と古い本を引っ張り出してきた。でも、武漢肺炎の蔓延で映画館は閉鎖となり、一番盛り上がる時期を逸してしまって、話題にならなかった。

 読書会は、午後6時半に刈谷駅前の会議室を借りて開催する。ワシャ隣りの駅界隈に住んでいるので、6時15分くらいの電車で充分に間に合う。だから5時過ぎまで仕事をして、それから自宅にもどって、本を鞄に入れて駅に向かおうと思っていた。

 自宅に着いたのが5時30分、余裕綽々でんがな。書庫に行って、現代ジャーナリズムの棚を確認する。日垣隆勝谷誠彦藤井誠二、門田隆将・・・あれぇ?門田さんの他の本は並んでいるんだが、『死の淵を見た男』だけがすっぽり抜けている。あれれ、どうしたんだっけ。そう言えば3週間ぐらい前に、棚から引っ張り出して、机に持っていったような記憶もある。机の辺りか?

 このところ、松下圭一など左翼系の自治体論を調べていたので、その関連書籍が机のまわりに堆積している。新聞のコピーや資料のコピーも散らかっており、日日買ってくる書籍や雑誌も層をなしている。机まわりばかりではない。少し離れたところにもテーブルが3つあるのだが、その上、その下にも新聞、書籍、CD、筆記用具、ニャンコ先生などが積み重なっている。ゴミ屋敷のゴミの代わりに本があると思っていただければいい。運のいいことに本は腐らないので、その点だけは助かっている。

 2週間に1度くらいは整理をするんですよ。そのくらいの頻度で友だち(3歳)が遊びに来るので、散らかったままだと危険なんでね。だが、今回は自治体論の調査や作文でかなり時間を喰われたために、その掃除が疎かになってしまった。友だち(3歳)も来なかったしね。

 というようなわけで『死の淵を見た男』は、この堆積の中のどこかにあるはずなのじゃ。すぐに発掘作業を開始した。発掘なんていう生易しいものではない。ユンボで手当たり次第に掘り返す感じですかね。はいつくばって、はいつくばって、いったい何を探しているのか?探すのを止めた時、見つかることもよくある話で、しかし必死に探している時には見つからないものなんですよね。

 おおよそ堆積物はひっくり返したのだが、『死の淵を見た男』は出てこない。もう、午後6時15分をまわっている。仕方がないので手ぶらで読書会に出かけたのであった。

 

 本は1日経っても出てこない。この週末に本格的な整理整頓をするつもりだ。