本を読む若者、酒を飲むオッサン

 昨日の中日新聞の投稿欄。20歳の大学生の《「積ん読」解消 自粛充実》という意見を楽しく拝読した。その内容は、書店に行くことが好きになって、気が付いたら「積ん読」してきた本が30冊ほどたまっていたそうだ。それを今回の外出自粛を利用して読み進めた。そしてこう言っている。

《この一文と出合えただけでこの本を買う価値があったと心底思えたとき、私はこの上ない幸せな気持ちになることができた。》

 素晴らしい。526日の「本を読め」で言ったけれど、まともな人は本を読んでさらにまともになる。たまに違うのもいるけれど。それでも読まない者より読んだ人間のほうが紙一重でもまともだ。「就職」と「結婚」が読書離れの大きなターニングポイントになる。ぜひそこをうまく通り抜け長い読書人生を送ってもらいたい。読書の先輩として偉そうなことを言わせてもらいました。

 しかし、「積ん読」が30冊というのは初々しいですな。ワシャにもそんな微笑ましい時代もあったなぁ。あれから幾星霜、ワルシャワ家の「積ん読」は30冊から増殖を続け、30000冊になってしまった。

 先週末にある団体のネット会議に参加した。もちろんワシャは書庫のデスクで対応した。だから背後に膨大な量の「積ん読」が画面に入り込む。向きを変えても壁という壁の状況は同じなので、結局、本が大量に映り込んでしまう。それを見た参加者が「なんだか古本屋でやっているようですね」と言っていたが、そういう状態なのである。

 

 仕事帰りに書店によって本を何冊か購入した・・・って、このペースで増えていくんですね(泣)。「Newton」7月号のテーマは「死とは何か」。ううむ、この重たいテーマについ触手が伸びてしまうのだった。「週刊ポスト」は呉智英さんの隔週掲載で、今週号は呉さんが書く週だったので、これも買いだ。今号は、ドイツの政治学カール・シュミットの話である。シュミットとナチスに関わりについて、解かりやすく噛み砕いて解説をしてくれている。ホント、呉智英さんは博覧強記、知識の宝庫なのであった。

 呉さんは漫画家の小林よしのりさんと交流も深い。「週刊ポスト」の連載に呉さんの似顔絵があるのだが、それは小林さんの手によるものである。そういえば小林さんは呉さんのことを「生ける百科事典」と呼んでいたなぁ・・・。そんなことを考えながら新刊コーナーを物色していたら、小林さんの『十二人の語るべき人類』(光文社)があったので、それも買っておく。ジェンダーフリーやDVについてかなり辛辣な意見を繰り広げられて、けっこう面白かった。

 

 本屋からスーパーに移動した。夜の一人飲み用の肴を探しにね(泣)。

 そうしたらこんなお酒を見つけましたぞ。紅乙女酒造の「ごまハイボール」なんといってもラベルがいいでしょ。江口ひさしさんの描く美女が見つめているんですね。速攻で「買い」でした。

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「ごまハイボール」は美味しかったんですが、早く居酒屋で飲みて~!