昨夜の午後9時、NHKのEテレで、令和2年2月歌舞伎座夜の部「人情噺文七元結」をやっていた。このところ、歌舞伎座や御園座の歌舞伎公演が中止になって、ストレスが溜まっていたのでいたので、生ではないけれど久しぶりの歌舞伎だった。
「人情噺文七元結」(にんじょうばなしぶんしちもっとい)は落語に材をとった江戸市井のいい噺である。
腕はいいんだが、酒と博打に目のない長兵衛(菊五郎)は、今日も今日とて博打で身ぐるみはがされて帰ってくる。そこでまっていたのは困惑顔のカミサンで、一人娘が夜になっても帰ってこないと嘆く。夫婦二人で困っているところに、吉原の角海老の使いがやってきて「お久さんは角海老にいるからすぐに長兵衛さんに来てもらいたい」と言づける。
長兵衛は急いで角海老に行き、そこで娘のお久と再会するのだった。この娘を中村莟玉(かんぎょく)という若手が演じている。この人ね。
https://www.kabuki-bito.jp/special/actor/q-and-a/post-q-and-a-01/
22歳の有望な若手と見ましたぞ。梅玉丈から養子に見込まれたというから実力もあるようだ。ワシャは莟玉が梅丸と名乗っていたころから注目していた(エヘン)。一等最初は平成27年4月21日
https://warusyawa.hateblo.jp/entry/20150421/1429568461
と、平成30年10月3日の日記に書いている。
https://warusyawa.hateblo.jp/entry/20181003/1538520425
ううむ、やはりワシャの審美眼は鋭いのう(バカ!)。
莟玉、顔立ちはいい。ジャニーズ顔と言っていい。ということは、歌舞伎顔ではない。どちらかというと、若い頃の石川笑也の雰囲気もある。ややごつい顔立ちかなぁ。でもね、今風の美人顔なんですよ。
莟玉といい梅吉といい、いい若手役者が揃いつつある。角海老の女将お駒を演じた時蔵の円熟味が出てきた。菊五郎も老けちゃいない。太腿なんかは若い時と寸分も変っていませんぞ。