不要不球

 パチンコ店の経営者が不平を並べている。

《休業に応じぬパチンコ店 経営者「店名公表は乱暴すぎる」》

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200429-00010001-nishinpc-soci

「やり方が乱暴すぎる。社会全体が『パチンコ店を悪』とする風潮に恐怖を感じる」

「お客さんは台と向き合うため、飛沫(ひまつ)感染のリスクは低い。『3密』を避けるためにできる限りの対策はしている」

「そんな金額ではすずめの涙にしかならない。従業員19人の雇用と景品納入業者などの取引先を守るためには営業を続けるしかない」

「必要以上に行動を制限することは人権侵害に当たり、憲法違反だ」

「パチンコ店だけが標的にされ、もはや要請ではない。つるし上げのようになっている」

 これが経営者の言い分ね。

 まず、パチンコ店だけを悪として決めつけるのはいかがなものかとは思う。

 しかし、この状況である。「不要不急」の最たるものが、ギャンブルと言ってもいい。そこが「給付金はすずめの涙にしかならないから営業する」と言ってしまうのはOUTだ。どの業種も極めてつらい状況ながら、忍耐して営業を自粛しているということを見ないとね。

「従業員19人の雇用と景品納入業者などの取引先を守る」と格好のいいことを言っているが、従業員や納入業者に武漢肺炎が感染したらどうなるか?そこからそれぞれの家族などに拡大したらどれほどの損害が生じるか?そこから綻びが大きくなって医療崩壊を起こしたらどうなるのか?

 そこのところに考えが及ばないとしたら、そりゃこの経営者は周辺から責められて当然だと思いますよ。

 そして「人権侵害」「憲法違だ」を持ち出してきた。細かい議論を避けて、そこに理屈を持っていくのなら、法の網の目をくぐって存続する賭博業者など潰れればいい。裏街道を歩けとは言わないけれど、少なくとも「世間様にご迷惑をかけないように、ひそひそと商いさせてもらいます」くらいの謙虚さが必要だ。